2020年秋学期 - 経営戦略特論 / STRATEGIC MANAGEMENT
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60260 経営戦略特論 STRATEGIC MANAGEMENT |
2 単位 |
| 実施形態 | オンキャンパス |
| 開催日程 | 秋学期 金曜日6時限,金曜日7時限 |
| 担当教員 | 矢作 尚久(ヤハギ ナオヒサ) |
| 関連科目 |
前提科目(推奨): 64270,B6032,B6055 |
| 開講場所 | 三田 「東宝ビル」 |
| 授業形態 | 講義、実習・演習、グループワーク |
| 履修者制限 | |
| 履修条件 |
個々の思考プロセスを互いに理解しながらチームディスカッションを前提に話が展開していくため、遅刻・欠席は許されません。(遅れると授業そのものについて行けなくなります) |
| 使用言語 | 日本語 |
| 連絡先 | yahagin@sfc.keio.ac.jp |
| 授業ホームページ | |
| 同一科目 | |
| 学生が利用する予定機材/ソフト等 | |
| 設置学部・研究科 | 政策・メディア研究科 |
| 大学院プロジェクト名 | |
| 大学院プロジェクトサブメンバー | |
| ゲストスピーカーの人数 | 2 |
| 履修選抜・課題タイプ=テキスト登録可 | false |
| 履修選抜・選抜課題タイプ=ファイル登録可 | false |
| GIGAサティフィケート対象 | |
| 最終更新日 | 2020/07/02 13:29:32 |
科目概要
ドラッカーが指摘した通り、「我々の社会は信じられないほど短い間に組織社会」になり、産官学の主な課題は全て組織の手に委ねられ、全体主義への回帰の恐れは遠のいた。(ドラッカー『マネジメント:エッセンシャル版』2011)
本コースは企業をはじめ社会の組織のリーダーあるいはその参謀、あるいは将来その様な立場を目指す人、あるいは組織の戦略を研究テーマにしたい人達を対象とする。
競争にさらされる組織の命運を決定付ける諸要因のうち本コースは、5つのP (Plan 計画, Pattern 行動, Position 立ち位置、Perspective 長期的方向性、 Ploy策略)で定義可能な「戦略」と APEC (Aspiration 志、Philosophy 哲学、Ethics倫理観、Commitment使命感)を必要条件としLeadership を十分条件とするリーダーに光をあてる。
授業シラバス
主題と目標/授業の手法など
リーダーは自らの志と現実の間の大きなギャップを埋め、組織の目指すべき実現可能な将来像としてのビジョン(Vision)を組織メンバーに示す。その上でリーダーは競争環境の変化を正確に把握し続け、メンバーの持てる力を最大限に活かしながら、ビジョン実現のためのシナリオとしての戦略を策定し実行する。
本コースの履修生は、このような戦略の策定・実行に必要な知識(Knowledge) 及びスキル(skill)を補強し、意思決定に必要な知恵(Wisdom)を蓄えると同時に、各自の持つAPECを他の履修生との議論を通じ進化・強化することで、自らの価値観を確立して行く。
意思決定とは、自らの価値観に照合しながら、組織を取り巻く「問題」は何かを正確に特定化(Identify)し、各問題の重要度・緊急度によって解決の順序付けをし(Prioritize)、その上で他の人の意見を聞きながら、自らの責任で結論を出すことである。このような意思決定の質を向上させるために、本コースでは世界の主要経営大学院が採用し効果を挙げている、事例を用いた討議方式(ケースメソッド)により、自らの哲学・価値観と、意思決定に必要な思考力を養って行く。
リーダーの思考力とは、雑多に見える事象の本質は何かを瞬時に見抜く力である。
履修生は前もって与えられたケースや資料を徹底的に分析し、個々の考えをまとめた上で授業に参加し、授業中は出来るだけ多く発言し、お互いのアイデイアをぶつけ合いながら、知恵と価値観を磨き上げて行くことを本コース運営の基本形態とする。 従って、授業が終わる時には教師も含め、授業参加者全員が授業開始時より進歩したことを実感できることを毎回の授業の目標とする。
教材・参考文献
文献がある場合は、必要に応じ、授業内で指示する。
提出課題・試験・成績評価の方法など
各回の発言の回数、内容の質、並びに各グループワークの研究発表内容に基づき評価を行う。複数回のグループワークを実施するので欠席には厳しい評価を下す。
履修上の注意
本講義は、互いに個々の思考を理解しながらディスカッションが展開され次回へとつながる構成になっているため、欠席するとディスカッションに付いていくことは不可能である。
各回で講義のまとめとそれにつながる次回課題が授業内で告知する。
最終的に事例として、来訪・課題を提示いただく企業等については、第1回授業時に告知する。企業側の事情等により、現状の授業計画に記載した内容とは異なる場合がある。
授業計画
第1回 導入プレゼンテーション
授業の狙いや今後の進め方について学ぶ。
※ 遅刻厳禁!欠席は、以降の受講を禁じます。
第2回 ケース1 プレゼンテーション:経営戦略概論
ケースを用い実際にグループディスカッションを行う。グループごとに個別指導を行い、次回のプレゼンテーションに向けた準備を行う。
第3回 ケース1 ディスカッション:経営戦略概論
ケースならびに課題に関するグループディスカッションの結果に基づき発表を行い、ディスカッションを行う。また、グループ毎に最終発表課題の設定を行う。
第4回 ケース1 まとめ:経営戦略概論
ケース1のまとめと次回ケースプレゼンテーションのディスカッションのための準備を行う。
第5回 ケース2 プレゼンテーション:事業成功の鍵
ゲストスピーカーをお招きし、イノベーションにつながる思考プロセスについてお話を伺い、課題を提示してもらい議論することで理解を深める。
第6回 ケース2 ディスカッションとまとめ:事業成功の鍵
提示された課題を基にグループディスカッション内で課題を整理し、次回ケースディスカッションの準備を行う。
第7回 ケース3 プレゼンテーション:ポジショニング
医薬品関連分野の企業にお越し頂き、最新動向やソリューションについてお話を伺い、課題を提示してもらい議論することで理解を深める。
第8回 最終課題発表の準備
グループ毎に最終発表課題の設定を行い議論する。
第9回 ケース4プレゼンテーション:リーダーの資質と戦略の型
企業経営者を熟知した方にお越し頂き、経営者の資質に関してお話を伺い、課題を提示してもらい議論することで理解を深める。
第10回 最終課題発表の準備
各グループは、企業の経営陣として、最終課題のテーマを、競争戦略上のポジショニングやリスクマネジメントを整理し、緻密なプレゼンテーションの準備を進める。
第11回 ケース5 プレゼンテーションとディスカッション:優れた戦略とは?
グローバルで活躍する投資家にお越し頂き、優れた戦略を持つ経営陣についてお話を伺い、課題を提示してもらい議論することで理解を深める。
第12回 ケース6 プレゼンテーション:ソーシャルビジネス
社会的課題は、広く根深く、加えてビジネスモデルがないことが挙げられる。ケースを通して、単純な知識と方法論では解決できないことに必要な方法論を学ぶ。
第13回 最終課題発表の準備
各グループは企業の経営陣として、競争戦略上のポジショニングやリスクマネジメントを含め議論し、最終課題発表の準備を進める。
第14回 最終課題発表
各グループの課題発表を行い、ディスカッションを行っていく。各班は、起業経営陣として、あらゆる分析を行い、事業戦略を考え、議論を展開させる。
第15回 まとめ
経営戦略に必須な事は何か?を最終討議でまとめる。
15回目に相当するその他の授業計画
最終課題に関するフィールドワークを実施することもある。