A1102
研究会B
SEMINAR B
研究プロジェクト科目
Research Seminars
2 単位

多言語多文化共生社会と日本語
Multilingual and Multicultural Society / Japanese Language

開催日程 秋学期 月曜日4時限
担当教員 杉原 由美(スギハラ ユミ)
関連科目
授業形態 ディスカッション、グループワーク、演習
履修者制限
履修条件

使用言語 日本語
連絡先 sugiyumi@sfc.keio.ac.jp
授業ホームページ
設置学部・研究科 総合政策・環境情報学部
大学院プロジェクト名

大学院プロジェクトサブメンバー

ゲストスピーカーの人数
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GIGAサティフィケート対象
最終更新日 2020/07/10 17:26:55

研究会概要

目的・内容

日本社会が多様性を受け入れる社会に向かうための実践と研究を行う研究会です。文献を読んで議論を行い、実践・研究背景への理解を深めます。そして、グループプロジェクトを研究会内外で遂行します。また、実践・研究成果をまとめるために質的研究(フィールドワーク、インタビュー、社会に対する啓蒙的な成果発信)の方法論を学びます。

■課題と領域;多様な言語文化背景をもつ人々との接触によって浮上する‘日本語のコミュニケーション’の課題、文化間移動に伴うアイデンティティとコミュニケーションの課題、社会における言語文化的多数派と少数派の関係性、外国出身者や外国につながる子どもを受け入れる言語教育・学習

■グループプロジェクト(予定);1)日本語指導を必要とする外国籍生徒の学習支援・多文化交流時間参加@相模向陽館高等学校、 2)いちょう団地での児童生徒の日本語学習支援・成人対象多文化交流活動参加、 3)多文化人権ワークショップの作成・実施、 4)やさしい日本語(自分の日本語を相手に合わせて調整する)を巡る調査と普及活動、 5)個人研究の協働的検討

■これまでの主な卒プロ・修論の具体例

【文化間移動/文化的差異に伴うアイデンティティ・コミュニケーション研究】  *アメリカ軍基地の子どもの言語学習とアイデンティティ形成 (フィールドワーク) *ハワイ州日系4世の日本語学習とアイデンティティ(ライフストーリーのTEM分析)  *1980年代来日元留学生のライフストーリー   *バラエティ番組が描く外国人イメージ(言説分析)  *移動する子どもたちが抱える課題(インタビュー調査)  *日本に生きるクリスチャンの葛藤と社会適応  *海外帰国生に対する帰国後支援のあり方  *帰国女子学生のキャリア観(インタビュー調査)  *西葛西インドコミュニティと地域の共生(フィールドワーク)    *アジア圏留学生の日本企業就職(インタビュー調査)  *留学生の日本生活への期待と満足感(インタヴュー調査) *海外子女の生活環境の課題(インタビュー調査)  *海外経験がキャリアに与える影響(インタビュー調査)  *帰国生の帰属意識   *在日中国人家庭の言語生活研究  *異文化コミュニケーション場面の批判的談話分析  *日英バイリンガル大学生のコードスイッチング  

【言語学習/教育研究】 *小中学校における国際教室の役割(フィールドワーク)  *日本の高等教育における日本語教育の課題(学習者インタビュー調査)    *GIGA科目での言語使用にかんする教員の意識と課題(インタビュー調査)    *帰国生の日本語学習と受け入れ体制(フィールドワーク)    *外国人児童の母語維持と学習言語力(フィールドワーク) *小学校の教室談話分析 

The main topic of this KENKYUKAI is examining Japanese language and culture toward multilingual and multicultural inclusive society.

評価方法

【研究会への参加態度・貢献度】【研究・プロジェクト遂行過程】【期末成果レポートと発表】を総合的に判断して評価する。

教材・参考文献

*太田裕子『はじめて「質的研究」を「書く」あなたへ;研究計画から論文作成まで』東京図書(2019)  *池田理知子他『グローバル社会における異文化コミュニケーション ー身近な「異」から考える』三修社(2019)  *久保田竜子「英語教育幻想』ちくま新書(2018) *Ingrid Piller 『異文化コミュニケーションを問いなおす−ディスコース分析・社会言語学的視点からの考察』(Intercultural Communication ‐A Critical Introduction)創元社(2010) *池田理知子『よくわかる異文化コミュニケーション』ミネルヴァ書房(2010)  * O. Garcia, L. Wei 『Translanguaging: Language, Bilingualism and Education』 (2014)  *望月優大『ふたつの日本; 移民国家の建前と現実』講談社現代新書(2019)  *松尾知明『移民時代の多文化共生論;想像力・創造力を育む14のレッスン』明石書店(2020) 『外国人の子ども白書;権利・貧困・教育・文化・国籍と共生の視点から』明石書店(2017) *外国につながる子どもたちの物語編集委員会『クラスメイトは外国人』多文化共生20の物語(2009)入門編(2013) 課題編(2019) 明石書店  *塩原良和『共に生きる-多民族・多文化社会における対話』弘文堂(2012)  *Jim Cummins・中島和子『言語マイノリティを支える教育』慶應義塾大学出版会(2011) *久保田竜子『グローバル化社会と言語教育ークリティカルな視点から』くろしお出版(2015)  *杉原由美『日本語学習のエスノメソドロジー−言語的共生化の過程分析』勁草書房(2010) *末田清子他『コミュニケーション研究法』ナカニシヤ出版(2011) *Uwe Flick The SAGE Qualitative Research Kit 2007 * Norman K.Denzin & Yvonna S.Lincoln(Eds.) Handbook of Qualitative Research

関連プロジェクト

政策メディア研究科「多言語多文化共生社会プロジェクト」http://multilingual.sfc.keio.ac.jp/

課題

来期の研究プロジェクトのテーマ予定

その他・留意事項

*初回の研究会の情報は、9月21日までにSFC-SFSの「お知らせ」と「第1回授業の内容欄」に記載します。

*基本的にはオンラインで授業を行います。

*キャンパスに集まって授業を3・4回程度行う予定です。首都圏に居住できずキャンパスに来ることが困難な場合、代替手段(オンライン/録画視聴/課題提出など)による受講を認めます。 なお、キャンパスでの授業は、新型コロナウイルスの感染拡大の社会状況によってはとりやめます。(7月10日更新)

*杉原が卒プロメンターを担当する場合には、3年前期までに本研究会を履修していることが望ましい。

授業スケジュール

*基本的な時間帯は、14:45ー17:00ごろです。つまり5限まで延長するので、月5限の授業を履修しないでください。

*毎週の基本的な内容:文献の輪読とディスカッション(1時間程度)、グループプロジェクト(1時間程度)

*期末成果発表会を1月に行う予定です。