C1154
民法(債権)
CIVIL CODE(CONTRACTS AND TORTS)
特設科目
Special Seminars
2 単位
実施形態 完全オンライン
開催日程 秋学期 火曜日3時限
担当教員 齊藤 邦史(サイトウ クニフミ)
関連科目 前提科目(推奨): C1153,90704
前提科目(関連): C1075,41070,C1155,90706
開講場所 SFC
授業形態 講義、実習・演習
履修者制限

履修人数を制限する

受入学生数(予定):約 200 人
選抜方法:課題提出による選抜

【課題内容】
あなたにとって「契約」とは何ですか。この科目の履修を希望する理由にも触れながら,簡潔に説明してください。なお,選抜後の追加履修許可は一切対応しません。

◯エントリー〆切日時:2020年9月28日(月) 17:00
◯履修許可者発表日時:2020年9月30日(水) 17:00

◯テキスト入力

Only the selected students can take this course.

Number of students in the class (scheduled) : About 200
Pre-registration screening by submitted an assignment

【ASSIGNMENT】
あなたにとって「契約」とは何ですか。この科目の履修を希望する理由にも触れながら,簡潔に説明してください。なお,選抜後の追加履修許可は一切対応しません。

* Schedule: TBD

履修条件

使用言語 日本語
連絡先 kuni@keio.jp
授業ホームページ
同一科目

学生が利用する予定機材/ソフト等

設置学部・研究科 総合政策・環境情報学部
大学院プロジェクト名

大学院プロジェクトサブメンバー

ゲストスピーカーの人数 0
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履修選抜・選抜課題タイプ=ファイル登録可 false
GIGAサティフィケート対象
最終更新日 2020/07/21 12:47:04

科目概要

民法の財産法は,社会における経済活動の基礎であり,法的なものの考え方の出発点になる法律です。

この科目では,民法のなかでも債権に関する第3編を学習します。債権総論としては,債務不履行に基づく損害賠償のほか,保証等の債権回収手法について学習します。債権各論では,各種の契約に関するルールに加えて,不法行為や不当利得についても学習します。

This course is for investigating the Contract law and the Tort law in the Civil Code of Japan.

授業シラバス

主題と目標/授業の手法など

この科目では,民法の「債権」と呼ばれる領域について,裁判例を素材とするケーススタディの手法を併用しつつ,重要な論点の所在を理解することを目標とします。

債権総論では,契約が守られない場合(債務不履行)の損害賠償や,債権を回収するための手法として,保証等について学習します。

債権各論では,売買・賃貸借・請負等の典型契約で適用されるルールのほか,契約以外の事故等によって権利利益の侵害が発生した場合(不法行為)の損害賠償等について学習します。

担当者は,企業法務を中心に弁護士としての実務経験があり,事例研究を交えて民法上の論点を解説します。

オンデマンド教材による予習と双方向の演習(ディスカッション)を併用する予定です。単位の取得には相応の意欲が必要となります。

教材・参考文献

【教科書】潮見佳男『民法(全)第2版』(有斐閣、2019年。春学期の「民法(総則・物権)」でも使用できます)。ただし、司法試験予備試験や法科大学院の受験予定者は,より詳細な基本書で代替しても差し支えありません。
【参考書】沖野眞已ほか編著『民法演習サブノート210問』(弘文堂、2018年)、中原太郎・幡野弘樹・丸山絵美子・吉永一行『民法④債権各論 判例30!』(有斐閣、2017年)、田郄寛貴・白石大・山城一真『民法③債権総論 判例30!』(有斐閣、2017年)。

提出課題・試験・成績評価の方法など

平常点(毎回の課題)と期末レポートにより評価します。平常点と期末レポートの配点比率は概ね5:5程度を予定していますが、履修者数等を考慮して調整します。

履修上の注意

授業計画

第1回 契約とは何か
[Introduction to the Contract Law]

契約とは,法的拘束力のある約束です。この回では,契約全般に関する基本的な原則を学習します。
・契約の基本原則
・契約の成立


第2回 売買契約(1)
[Sales (1)]

売買契約は,日常生活で最も身近な契約と言えるでしょう。この回では,売買契約をめぐる問題で適用される主要なルールを学習します。
・売買契約の成立
・売買の予約
・手付
・同時履行の抗弁権


第3回 売買契約(2)
[Sales (2)]

・契約不適合の責任
・契約の解除
・危険負担


第4回 贈与契約・消費貸借契約
[Gifts and Loans for Consumption]

金銭を借りることは消費貸借契約の一種であり,プレゼントを渡すことは贈与契約に該当します。この回では,これらの契約における合意の意義について学習します。
・贈与の効力
・要物契約
・諾成的消費貸借
・準消費貸借


第5回 使用貸借契約・賃貸借契約(1)
[ Loans for Use and Leases (1)]

家賃を支払うことで部屋(建物)を使用させてもらう賃貸借契約は,現代社会の生活において重要な役割を果たしています。この回では,不動産の賃貸借における賃借人の保護について学習します。
・使用貸借と賃貸借
・賃貸借契約の存続期間
・賃貸借の終了に伴う法律関係


第6回 賃貸借契約(2)
[Leases (2)]

・賃貸目的物の所有権の移転
・不動産所有権の譲渡と賃貸人の地位
・賃借権の譲渡・転貸


第7回 役務提供契約(雇用・請負・委任)
[Service Contract]

作業を引き受ける際に利用される契約の類型として,雇用・請負・委任があります。この回では,請負と委任の違いを中心として,それぞれの契約においてトラブルが発生した場合の処理方法を学習します。
・「仕事の完成」と請負目的物の所有権
・請負人の債務不履行責任
・請負目的物の滅失・損傷
・委任契約の意義と特徴


第8回 債務の履行
[Performance of Obligations]

債務が消滅する通常のパターンである債務の履行についても,民法にはさまざまなルールが定められています。この回では,弁済・相殺による債権の消滅と併せて,多数当事者が関係する連帯債務と保証債務について学習します。
・弁済
・連帯債務と保証債務
・相殺


第9回 債務不履行と損害賠償
[Compensation for Damages]

契約が守られない場合,履行強制や解除のほかに,債務不履行として損害賠償を請求することができます。この回では,債務不履行の類型と損害賠償の在り方に関するルールを学習します。
・履行遅滞
・履行不能
・不完全履行


第10回 債権の回収
[Debt Collection]

民法に定められている債権を回収するための手段は,現代における高度な金融手法の基礎としても利用されています。この回では,債権譲渡等を用いた債権の回収について学習します。
・債権譲渡
・債権者代位権
・詐害行為取消権


第11回 不法行為と損害賠償(1)
[Torts (1)]

契約外の事故等により権利利益が侵害された場合には,不法行為に基づく損害賠償等の救済が問題となります。この回では,民法の定めるさまざまな類型の不法行為に関するルールを学習します。
・権利利益の侵害
・故意または過失
・金銭賠償の原則
・その他の救済


第12回 不法行為と損害賠償(2)
[Torts (2)]

・共同不法行為
・使用者責任
・監督者責任


第13回 不当利得
[Unjust Enrichment]

法律上の原因がないにもかかわらず他人に損失を及ぼして利益を受けた場合には,不当利得としてこれを返還する義務が生じます。この回では,不当利得が問題となる具体的な局面について学習します。
・侵害利得と給付利得
・悪意受益者と責任加重
・不法原因給付
・転用物訴権


第14回 事例研究
[Case Study]


第15回 まとめ
[Conclusion]


15回目に相当するその他の授業計画

課題・レポート