2020年秋学期 - プロフェッショナルエシックス / PROFESSIONAL ETHICS
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B6085 プロフェッショナルエシックス PROFESSIONAL ETHICS |
創造技法科目-キャリアデザイン Creative Courses (Skill) - Career Design 2 単位 |
| 実施形態 | 完全オンライン |
| 開催日程 | 秋学期 水曜日4時限 |
| 担当教員 | 村上 恭一(ムラカミ キヨウイチ) |
| 関連科目 |
前提科目(推奨): 10150,10120,10060 前提科目(関連): 90507 |
| 開講場所 | SFC |
| 授業形態 | 講義、実習・演習 |
| 履修者制限 |
履修人数を制限する Only the selected students can take this course. |
| 履修条件 |
政治哲学・公共政策学・倫理学など |
| 使用言語 | 日本語 |
| 連絡先 | kyo1m@sfc.keio.ac.jp |
| 授業ホームページ | |
| 同一科目 | |
| 学生が利用する予定機材/ソフト等 | |
| 設置学部・研究科 | 総合政策・環境情報学部 |
| 大学院プロジェクト名 | |
| 大学院プロジェクトサブメンバー | |
| ゲストスピーカーの人数 | 0 |
| 履修選抜・課題タイプ=テキスト登録可 | true |
| 履修選抜・選抜課題タイプ=ファイル登録可 | false |
| GIGAサティフィケート対象 | |
| 最終更新日 | 2020/08/31 12:21:26 |
科目概要
プロフェッショナルエシックスの授業では、経営者、組織を運営する運営担当者の倫理の問題をとりあげます。組織経営では、多様なステークホルダーズと誠意をもって向き合うことが必要であり、この多様な人たちに対して、どう接するかという視点で倫理の問題をとりあげます。個人のキャリア形成における、個人の価値感や考え方を理解することも重要です。このように、組織の運営や活動に関与するひとたちの心のルール・心の準備をプロフェッショナルエシックスという視点から探求していくことがこの授業の狙いです。
授業シラバス
主題と目標/授業の手法など
プロフェッショナルエシックスといっても、それがカバーする領域は多様です。経営者の問題、組織のリスク管理とガバナンスの問題、専門プロフェッショナルとしての問題、そして、個人のキャリアという視点からの問題などです。授業では多面的にこのプロフェッショナルエシックスの問題を、経営倫理の知見に基づきながら、特に最近問題となっている、企業統治、経営者の倫理、ビジネスを進めていく上での倫理、海外での企業活動などに焦点をあて、授業を進めますが、評論家的な一般論だけでなく、自分自身がどのようにこのエシックスの問題と向き合うかという点を授業の主題として重視したいと思います。また、外部の識者を随時お招きし、お話をいただきながら対話を深める予定です。授業ではこれらの幅広い視点をカバーし、これからの職業人としての自覚と責任のベースとなるプロフェッショナルエシックスを理解してもらうことを目標としています。また、外部講師の招聘日は現在調整中ですので、初回の授業の際に発表する予定です。
教育論で言うとTIMSS型学力よりもPISA型学力が養成されます。評価もPISA型に準じた評価基準で行います。
<Online講義としての注意点>
ゲスト講師の部分を除いてはOnline講義の基本を踏襲して構成します。つまり、対面講義で行われていたやり方をオンラインに代替させるという手法は用いません。まず、ツールを前提とはしませんので、その時々の内容に応じた配信方法を用います。そして、オンラインにふさわしい講義スタイルを執ります。日本では経験がしたことがない人が大半だと思われる非同期型アクティブラーニングなどオンライン授業ならではの講義スタイルを実施します。SFCで毎回何を行うのかをしっかり読み込んで講義内での説明をしっかりと聞いて次回の受講に備えてください。
<目的>
この講義は、理由付けや結論付けを急がず、真に創造的な創作をなす力を涵養することを目的としています。つまり、「わかりにくい」講義です。従って、理由や説明を求める人は目的外です。
<その他>
この講義では、実践思考能力獲得を目標としています。それを、リフレクティブな実践と定義します。それはIdeas(基礎知識)にとどまらず、社会とのつながり(Connections)を考えたり、その応用(Extensions)を実践することです。評価はそのどの段階にいるのかによって行います。このためには、経験→省察→概念化→実践というサイクルを何度も廻ることが必要です。 このように、最終的に行為の中のリフレクション(reflection in action)のみならず行為についてのリフレクション(reflection on action)が必要です。総括としてこれを問うので講義時間以外の取り組みが必要です(課題・レポート他)。講義の運営状況に応じて適宜講義期間中に案内します。
教材・参考文献
各講義毎に必要な資料や、必読書を講義毎に指定します。
SFSは必ず読むようにしてください。
秋学期を通しての共通書籍:
マイケルサンデル『これからの「正義」の話をしよう』早川書房(文庫版もあります)
小林正弥『人生も仕事も変える「対話力」』講談社α新書
提出課題・試験・成績評価の方法など
オンライン講義ですので自己主導型学力を重視します。評価は提出物の内容40%、オンラインクラス内でのクラスへの貢献60%の比率です。提出期限、字数などは授業中に発表します。課題を総合的に判断します。毎回A41枚の定型シートを講義前後で提出してもらいます。これに加えて、ゲスト回など特定回以外は反転講義なので事前課題を読み込んで課題を解いてから参加する必要があります。各レポートの指示はSFSを通じて行います。
履修上の注意
「組織戦略と経営」「組織戦略(組織行動)」「組織コミュニケーション」「企業の社会的責任と社会・経済の活性化」の知識があることを前提としています。経営学・倫理学・政治哲学等々の視点など総合的な講義です。参加には探究心が必要です。一部外部の講師をお招きして進める予定です。したがって、外部の方のご都合などでシラバス記載の日程や順序に変更が生じる可能性とシラバス内容の変更が出る可能性がありますので注意してください。授業スケジュールや資料などの詳細は、順次SFSに掲載予定です。なお、対面講義時代(昨年まで)も、反転講義スタイルでした。これに加えて、今期はオンライン講義なので、オンライン講義で効果の出る講義方法を執ります。よって、ゲスト回を除いては極力同期接続を回避する予定です。反転講義についてはこの記事(https://diamond.jp/articles/-/175777)(但し、対面講義時でも講義の時間がなくなるほど対話が続いたこともありますが、現在の設計では内容理解のための講義は10分以上入る予定です。)か、動画(https://youtu.be/kBdfcR-8hEY)と下記の教材・参考文献を、非同期型アクティブラーニングについてはこの体験記事(https://note.com/ricksh/n/n4e486daa22b9)を参考にしてください。
授業計画
第1回 問題提起
プロフェッショナルエシックスの問題、企業倫理の問題などの問題提起を行います。いまなぜプロフェッショナルエシックスが重要なのかなどを幅広い視点を紹介し対話をしたいと思います。
第2回 功利主義とビジネス
功利主義の考え方について議論を重ねていきます。
第3回 新技術と企業倫理
最新技術の登場により企業が求められる倫理に基づく経営は大きく変化してきています。特にこれから先、AIなど新技術により激変が予想されます。
新技術と倫理について対話を深めたいと思います。
第4回 リバタリアニズムとビジネス
プロフェッショナルエシックスを考える上での基礎的な概念を巡り対話をします。
倫理学の基礎概念の一つである、リバタリアニズムとビジネスの関係を対話します。
第5回 市場と倫理
プロフェッショナルエシックスを考える上での基礎的な概念を巡り対話をします。
倫理学の基礎概念の一つである、市場と倫理との関係について対話をします。
第6回 統合討議
プロフェッショナルエシックスを考える上での応用倫理問題を対話します。
COVID-19は深刻な医療資源の不足という社会問題を露呈しました。
このように限られた資源の配分はどのように考えると倫理的なのか。
今までの議論を一旦振り返っていままでの議論を統合した対話をおこないます。
第7回 アファーマティブアクションとビジネス
プロフェッショナルエシックスを考える上での応用倫理問題を対話します。
プロフェッショナルエシックスの問題の一つである、アファーマティブアクションとビジネスの関係を対話します。
第8回 コミュニティ倫理とビジネス
プロフェッショナルエシックスを考える上での応用倫理問題を対話します。
プロフェッショナルエシックスの問題の一つである、コミュニティ倫理とビジネスの関係について対話します。
第9回 ケア倫理とビジネス
プロフェッショナルエシックスを考える上での応用倫理問題を対話します。
プロフェッショナルエシックスの問題の一つである、ケア倫理とビジネスの関係を対話します。
第10回 ケース討議:青梅慶友病院
【 文献番号: 15231 】慶応ビジネススクールのケース教材青梅慶友病院を用いてこの病院で行われている経営についてクラスディスカッションを通じて考えていきます。
ケースアサイメントの書き方と、ケース教材の入手方法はディスカッションエリアに記載します。
第11回 実践研究:青梅慶友病院
SFC塾員で青梅慶友病院の理事長大塚君から直接、同病院での人への接し方についてお話を頂く予定です。
この回は同期常時接続形式になる予定です。
第12回 まとめ
これまでの講義を振り返りプロフェッショナルエシックスとは何かを考えたいと思います。
第13回 その他
13回、14回、15回の授業分はレポート作成、事前学習で代替するものとします。
第14回 その他
13回、14回、15回の授業分はレポート作成、事前学習で代替するものとします。
第15回 その他
13回、14回、15回の授業分はレポート作成、事前学習で代替するものとします。
15回目に相当するその他の授業計画
この講義では、実践思考能力獲得を目標としています。それを、リフレクティブな実践と定義します。それはIdeas(基礎知識)にとどまらず、社会とのつながり(Connections)を考えたり、その応用(Extensions)を実践することです。評価はそのどの段階にいるのかによって行います。このためには、経験→省察→概念化→実践というサイクルを何度も廻ることが必要です。 このように、最終的に行為の中のリフレクション(reflection in action)のみならず行為についてのリフレクション(reflection on action)が必要です。総括としてこれを問うので講義時間以外の取り組みが必要です(課題・レポート他)。詳細は受講者個々の要望によるので、講義の運営状況に応じて適宜講義期間中に案内します。