C1029
社会的組織の経営(ヘルスケア)
MANAGEMENT OF SOCIAL ENTERPRISE(HEALTHCARE)
先端科目-総合政策系
Advanced Subjects - Series of Policy Management
2 単位
実施形態 完全オンライン
開催日程 秋学期 火曜日1時限,火曜日2時限
担当教員 秋山 美紀:伴 英美子(アキヤマ ミキ:バン エミコ)
関連科目 前提科目(関連): B6153,X1093,C1010,C1009,65080,65070,C1049
開講場所 SFC
授業形態 講義、グループワーク、遠隔あり
履修者制限

履修人数を制限する

受入学生数(予定):約 85 人
選抜方法:課題提出による選抜

【課題内容】
なぜこの授業の履修を希望するのか、あなた自身の紹介や大学での学びの計画、将来の展望にも触れながら述べてください。この授業へのコミットメントや参加の決意も歓迎します。 さらに、あなたが今日の社会問題で特に関心を持っていること、解決すべきと考えていることは何かを論じてください。 全部で600字以内でまとめてください。

◯エントリー〆切日時:2020年9月28日(月) 17:00
◯履修許可者発表日時:2020年9月30日(水) 17:00

◯テキスト入力

Only the selected students can take this course.

Number of students in the class (scheduled) : About 85
Pre-registration screening by submitted an assignment

【ASSIGNMENT】
なぜこの授業の履修を希望するのか、あなた自身の紹介や大学での学びの計画、将来の展望にも触れながら述べてください。この授業へのコミットメントや参加の決意も歓迎します。 さらに、あなたが今日の社会問題で特に関心を持っていること、解決すべきと考えていることは何かを論じてください。 全部で600字以内でまとめてください。

* Schedule: TBD

履修条件

前提知識は特に不要だが、社会保障制度に関心を持っていることが望ましい。

使用言語 日本語
連絡先 miki@sfc.keio.ac.jp
授業ホームページ
同一科目

学生が利用する予定機材/ソフト等

設置学部・研究科 総合政策・環境情報学部
大学院プロジェクト名

大学院プロジェクトサブメンバー

ゲストスピーカーの人数 2
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履修選抜・選抜課題タイプ=ファイル登録可 false
GIGAサティフィケート対象
最終更新日 2020/08/11 17:50:27

科目概要

 少子高齢化が急速に進展する我が国では、従来の制度では対応しきれない問題を解決するために、様々な分野でイノベーションが起きている。この授業は、昨今のヘルスケア分野の組織経営やマネジメントの実際について、「ヒューマンセキュリティ」という視座とともに学ぶ。具体的には、高齢者の生活を支える介護事業、制度の隙間の課題や地域コミュニティの課題を解決しようとしている社会起業家等の事例を掘り下げ、その意義や戦略を理解することを目指す。
 授業は、ビジネススクール等で行われているケースメソッド教授法を用いたディスカッション、最前線で活躍する外部講師の講義などで構成される。

授業シラバス

主題と目標/授業の手法など

 少子高齢化が急速に進展する中で、我が国においては従来の制度では対応しきれない問題を解決するために、様々な分野でイノベーションが起きています。この授業は、一人ひとりの安全を考える「ヒューマンセキュリティ」という視座から、主にヘルスケア分野の組織経営・マネジメントの実際について学びます。具体的には、高齢者の生活を支える介護事業、制度の隙間の課題や地域コミュニティの課題を解決しようとしているNPOや社会起業家等の事例を掘り下げ、その意義や戦略を理解します。
 授業は、ビジネススクール等で行われているケースメソッド教授法を用いたディスカッション、最前線で活躍する外部講師の講義などで構成されます。討議型の授業になりますので、履修者には積極的なクラス貢献が求められる他、事前に参考文献も読んで予習してくる必要があります。なお期末試験はありません。

This course introduces social business focusing on human security, health, and well-being.

教材・参考文献

授業にあたって読むべき文献はPDFでアップします。
参考文献として、以下の書籍および授業内でもいろいろ紹介しますが、いずれも購入の必要はありません。
秋山美紀「コミュニティヘルスのある社会へ−『つながり』が生み出す『いのち』の輪」岩波書店、2013
平井愛山・秋山美紀「地域医療を守れ−わかしおネットワークからの提案」、岩波書店、2008
田中滋 、栃本一三郎 「介護イノベーション‐介護ビジネスをつくる、つなげる、創造する」 第一法規
橋 紘士「地域包括ケアシステム」2011
アマルティア・セン「人間の安全保障」、集英社新書、2002
アマルティア・セン「貧困の克服」集英社新書、2002

提出課題・試験・成績評価の方法など

授業への参加と貢献の度合い、課題の提出状況等を総合して評価します。凡その目安は以下の通り。
1) 毎回の授業内課題または宿題の内容(約50%)
2) 授業参加と貢献(20%)
3) 学期末レポート(30%)
期末テストはありません。

履修上の注意

毎回の授業への出席と積極的な参加・貢献が求められます。ほぼ毎週、授業に関連した課題が出されるので、予習時間の確保や、授業へのコミットメントが求められます。

授業計画

第1回 キックオフレクチャー 少子高齢社会に立ち向かおう!

このコースの目的、概要、評価方法等を説明し、人々のWell beingを実現するために今、何が必要かを考える。


第2回 ソーシャルデザインからのアプローチ―自ら行動を起こすために

学生時代の体験・気づきが、社会を変革する原動力になる。日本で懸念される社会課題を“生活者の暮らし”を起点に理解するとともに、【社会課題】と【自分自身】との接合点を考えるというワークショップを行う。
若者がつながり介護の世界を変えるムーブメント、その中心にいるKAIGO LEADERSの秋本可愛さんをお招きする。


第3回 誰もが安心して「住む・暮らす」を支える―不動産業とイノベーション

社会課題の解決とビジネスの両立は可能である。住まいを借りたくても貸してもらえない…そんな社会的に立場の弱い者が住まいを得て生活することを支援する、さらに人生100年時代を安心して過ごせるまちづくりに取り組む(株)エドボンドの鮎川沙代さんと、社会課題への向き合い方を学ぶ。


第4回 誰もが安心して「住む・暮らす」を支える―不動産業とイノベーション

課題を捉えた後、解決のための仕組みをつくる上で、有用な資源や人とつながることが重要である。生きづらさを抱える様々な人々が社会から取り残されることがないようにという「社会的包摂」について、鮎川さんのビジネスの展開、実践とともにさらに掘り下げる。


第5回 地域におけるヘルスケアの体制づくり

人口構造や疾病構造の変化とともに、私たちが暮らしていく上での様々なリスクを分散する仕組みはどのように変化してきたのか、今日の社会保障制度と、その根幹にある考え方について、講義とディスカッションで理解を深める。


第6回 コロナ禍での地域包括ケアの現状

全国から注目される地域包括ケアの実践について、藤沢市のぐるんとびー代表の菅原健介さんに伺う。高齢者も子どもも地域住民が楽しくつくるケアの世界の実践、コロナ対応等について知る。


第7回 ケース「パッション3.11編」-介護事業所の危機時の対応−

ケースメソッドで、災害時の介護福祉施設のマネジメントについて学ぶ。事前にケースをしっかり読み込んでくること。当日はそれを基にディスカッションを実施する。


第8回 ケース「パッション3.11編」-介護事業所の危機時の対応−

ケースディスカッションの後に、ケースのモデルとなった組織の代表、川田英治氏をゲストをお迎えし、コロナ時の対応や平時介護事業所の経営戦略、人材マネジメント等についてお話いただく。


第9回 これから20年間のヘルスケア

社会構造の変化のもと、求められる医療の姿も変わってきている。「治す医療(Cure)」と「支える医療(Care)」という視点から、今日の医療制度の動向、医療機関の基本的な知識、課題等を講義する。「必要な医療」と「良い医療」という異なる軸についても理解する。


第10回 ケース「最期を考える」

自分らしい「死」を考えることは自分の「生き方」を見つめなおすことでもある。尊厳死について、ケースメソッドで考え、議論する。


第11回 最初の一歩を踏み出そう

未来を大胆に描き、その実現に向けて今のアクションを考える。履修者が提出したポンチ絵をブラッシュアップし、未来と今をつなぐ上で必要なことを議論する。


第12回 ふり返りのワークショップ

生活者としての気づきと行動が、地域を変え、国の政策を動かすことにつながる。担当教員とともに、これまでの学びを振り返りながら、善く生きていくことについて議論する。


第13回 病院経営の実際―医療現場と経営をつなぐ医療マネジメント

制度ビジネスである医療分野で成果を上げるにはどうしたらいいのか?病院等の財務諸表を見ながら、病院経営に関する基本的事項や課題を理解する。


第14回 ケース「有限会社アンビション」―介護事業所の組織マネジメント

高い従業員満足と利用者満足を実現するにはどうしたらよいのか、グループホームや訪問介護事業所を運営する介護事業所の組織マネジメントのケースから学ぶ。介護業界が直面する人材不足等、厳しい経営環境の中で、質の高いサービスを提供するためにどのような工夫があるのかをディスカッションする。


第15回 ディスカッション

アクションプランに関するディスカッションを行う。


15回目に相当するその他の授業計画

毎回の授業の前には予習文献を読み準備があります。必ず1〜2時間程度の準備時間を確保してください。