2020年秋学期 - 民法演習 / SEMINAR: CIVIL LAW
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C1075 民法演習 SEMINAR: CIVIL LAW |
先端開拓科目-総合政策-公共政策 Frontier Courses (Advanced) - Policy Management - Public Policy 2 単位 |
| 実施形態 | 完全オンライン |
| 開催日程 | 秋学期 火曜日1時限 |
| 担当教員 | 塩澤 一洋(シオザワ カズヒロ) |
| 関連科目 | |
| 開講場所 | SFC |
| 授業形態 | 実習・演習、グループワーク |
| 履修者制限 |
履修人数を制限する Only the selected students can take this course. |
| 履修条件 |
Basic skills for writing and reading Japanese legal materials are required. |
| 使用言語 | 日本語 |
| 連絡先 | shio@mac.com |
| 授業ホームページ | |
| 同一科目 | |
| 学生が利用する予定機材/ソフト等 | |
| 設置学部・研究科 | 総合政策・環境情報学部 |
| 大学院プロジェクト名 | |
| 大学院プロジェクトサブメンバー | |
| ゲストスピーカーの人数 | 0 |
| 履修選抜・課題タイプ=テキスト登録可 | true |
| 履修選抜・選抜課題タイプ=ファイル登録可 | false |
| GIGAサティフィケート対象 | |
| 最終更新日 | 2020/07/21 14:43:30 |
科目概要
「法的三段論法」に則った論述力の涵養、民法の基本的な体系の会得、そして条文の読解力を身につけることを目的とします。司法試験または予備試験の「民法」の過去問を素材として、論述を試みつつ、民法の体系的理解や条文の読み方、使い方を実践的に訓練していきます。司法試験、予備試験、ロースクール入学試験、国家公務員試験といった法律系試験の受験を志す学生を主たる対象としてますが、ビジネス等で通用する法的な素養を磨きたい希望者も歓迎いたします。書く力、論述する力を磨きたい人のみ履修してください。
目標は条文を「読める」&「使える」ようになること。「条文を」「事実に」「適用する」という法的三段論法を身に付け、論述力を磨きます。想像力を働かせて、論理的思考力を使い、具体的な事例を想定して、条文の世界を広げていきましょう。その過程で条文を深く読み取る術を身につけ、民法の体系を組み立てていき、事案に対して適切な条文を適用して問題を解決できる能力を磨きます。それが他の法律を読み解く力にもつながります。論述力を涵養しながら、民法の価値観とそれが描く世界観を共有し、壮大な民法の世界を味わっていきましょう。
The purpose of this course is dissection and comprehension of Japanese Civil Code by writing essays for the questions of bar exams of previous years.
授業シラバス
主題と目標/授業の手法など
<主題> 司法試験(予備試験)の過去問を使った民法の条文解釈と論述の演習と民法の基礎理解
<目標> 条文に書かれている文言から書かれていない意味までを読み取り、具体的な問題に適用して論述する力を養うとともに民法の基礎を理解する
<授業の手法> ライティング、グループワーク、ディスカッションです。最初に与えられた問題に対して論述した後、その問題についてさまざまな角度から検討を加えます。意見を出し合って、民法の真の姿に近づいていきましょう。1つの問題をじっくり時間をかけて検討する過程で、条文を「読む」チカラ、「使う」チカラ、法的三段論法を用いて論理的に「考える」チカラ、そして「書く」チカラを身につけていきます。司法試験をはじめとする法律系の論述に共通する書き方、論理展開、思考方法、表現方法を学ぶとともに、民法そのものの理解を深めます。
<授業のIT環境> ライティングやグループワークの環境として、scrapbox.ioを使います。
教材・参考文献
信山社「法学六法」の2020年版または2021年版(10月ころに発売されます。約1,000円)あるいはその他民法の全文が掲載されている法令集(六法)が便利ですが、webの法令集で代用できますので持参しなくて結構です。
提出課題・試験・成績評価の方法など
クラスというコミュニティーへの貢献(contribution)によって評価します。基本的に発言回数を点数化して評価します。論述内容で評価することはいたしませんので、初心者でも積極的に議論に参加すれば、その発言回数に基づいて正当に成績評価いたします。期末試験は実施しません。
履修上の注意
論述する文章を書く意思のある者、積極的に議論に参加する意思のある者のみ履修してください。法科大学院(ロースクール)進学志望者、予備試験受験予定者、公務員試験、各種資格試験受験予定者、そしてそれ以外の者でも、法的論述力を磨きたい人はどなたでも歓迎いたします。
授業計画
第1回 論述のしかた
論述問題の例を検討します。
第2回 法的三段論法とは何か
法的三段論法の基礎とその使い方を身につけます。
第3回 民法とは何だろう
民法は何のためにあるのか。民法の意味と体系を分析します。
第4回 条文の読み方7 steps
条文を読む7つのステップを実践します
第5回 条文の読み方 7 steps
条文を読む7つのステップを実践します
第6回 契約の締結過程
意思表示と契約の締結過程について検討します。
第7回 契約の成立
契約の成立と効力発生の相違について学びます。
第8回 契約の効力と債権独立の原則
同時履行の抗弁、危険負担について、その構造を債権独立の原則に照らして検討します。
第9回 第三者のためにする契約
第三者のためにする契約について、その構造を債権独立の原則に照らして検討します。
第10回 債権の効力
債権の債務者に対する効力について検討します。
第11回 債権の対外的効力
債権の対外的効力として、債権者代位権と詐害行為取消権について検討します。
第12回 債権譲渡
債権譲渡の構造と意義について検討します。
第13回 相殺
相殺の意義と担保的機能について検討します。
第14回 人的担保
連帯債務、保証、連帯保証について検討します。
第15回 民法の構造と目的
民法の構造と存在意義について検討します。
15回目に相当するその他の授業計画
論述課題・レポート