2020年秋学期 - プレゼンテーション技法 / PRESENTATION TECHNIQUE
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B6067 プレゼンテーション技法 PRESENTATION TECHNIQUE |
創造技法科目-社会実践 Creative Courses (Skill) - Social Practice 2 単位 |
| 実施形態 | 完全オンライン |
| 開催日程 | 秋学期 火曜日4時限 |
| 担当教員 | 山田 ズーニー(ヤマダ ズ-ニ-) |
| 関連科目 | |
| 開講場所 | オンライン |
| 授業形態 | 講義、実習・演習、グループワーク、遠隔あり |
| 履修者制限 |
履修人数を制限する Only the selected students can take this course. |
| 履修条件 |
1.山田ズーニー「ライティング技法」と2つ選抜課題を出すことはできません。どちらか1つだけ履修選抜課題を書いて出してください。2つ出すと失格になることもあります。 |
| 使用言語 | 日本語 |
| 連絡先 | zoonie@sfc.keio.ac.jp |
| 授業ホームページ | |
| 同一科目 | |
| 学生が利用する予定機材/ソフト等 | |
| 設置学部・研究科 | 総合政策・環境情報学部 |
| 大学院プロジェクト名 | |
| 大学院プロジェクトサブメンバー | |
| ゲストスピーカーの人数 | 0 |
| 履修選抜・課題タイプ=テキスト登録可 | true |
| 履修選抜・選抜課題タイプ=ファイル登録可 | false |
| GIGAサティフィケート対象 | |
| 最終更新日 | 2020/09/03 09:31:41 |
科目概要
一生通用する「表現力=想いを言葉で表し人や社会に通じさせていくチカラ」をつける実習型オンラインライブ授業。プレゼンの根幹となる表現力を、考える力に重点を置いて根本から鍛え伸ばします。考える力を鍛えれば表現力は気持ちよいほど伸びていく。まず、自分の中から最も伝えたいこと=主題を導き出す技法を実際に表現しながらつかんでいきます。自分独自の納得感ある主題を発見できるようになり、自己表現力・独創性がひらきます。次に、相手の信頼・共感を得ながら、自分の伝えたいことを「相手に響くように伝える力」を鍛えます(状況の中で機能する表現力・メディア力)。さらに、就活で採用される・SNSで協力者を集めるなど、「社会に説得力を持って通じる表現力」へと鍛え上げます。(目指す結果を切り拓く表現力)。オンライン授業であっても受け身でなく自ら表現でき、他の学生たちの胸を揺さぶる表現に数多く出逢える「感動」の授業です。表現して通じ合う歓びをこの授業で手にしてください。あなたには表現力がある。
授業シラバス
主題と目標/授業の手法など
プレゼンテーションの根幹となる「表現力」を、実習を通して、あなたが実際に数多く表現して伸ばしていける授業です。まず自分の想いを言葉に表すことからはじめます(自己表現力)。次に、自分の想いを「相手に響くように伝えるチカラ」を磨きます。さらに、「外・他者・社会に通じる表現力」へと鍛え上げます。就活の自己表現に直結で役立つのはもちろんのこと、社会に出てからも通用し、望む状況を切り拓いていける、一生ものの表現力が身につきます。講師は、編集長として16年間、全国5万人の会員を持つ小論文通信教育の企画・編集・プロデュースに携わり、表現が苦手な高校生たちも、「考える」作業を積み重ねれば、見違えるほど伝わる・実感ある表現をすることを発見します。表現力をより広い層へと志し、2000年にフリーランスのインストラクターとなってからは、北は北海道から南は九州まで全国各地で表現力育成のワークショップをひらき、また多数企業で研修講師として仕事場でつかいものになる表現力を育成しています。ワークショップで、高校・大学生から社会人、プロライターまで、言葉にできなかった想いを、生き生き表現できるようになっていく姿は、まるで腹から言葉を生みあげるかのような感動があることから、講師は「言葉の産婆」と呼ばれています。この授業では、講師が、初心者も苦手な人も表現できるように導いてきた経験、および、編集者としてマスコミで鍛え抜かれた伝える技術を生かし、あなた自身が表現できるようサポートします。プレゼンにおいて「いかに伝えるか」ももちろん大事ですが、この授業ではさらに原点に戻って、「何を伝えたいか」、「最も伝えたいことを自分の中から導き出す」ことを大切にやっていきます。自分が本当に伝えたいことを存分に表現できる歓び、人に理解されて通じ合う歓び、他の学生たちの多彩な表現に触れ、感動し、ともに磨き合い、一人一人の独創性が開花する歓びを、ぜひつかみに来てください。あなたには表現力がある。
教材・参考文献
【教科書として必要な1冊】『あなたの話はなぜ「通じない」のか』ちくま文庫
他に参考になる本:『伝わる・揺さぶる!文章を書く』PHP新書,『おとなの小論文教室。』河出文庫,『おとなの進路教室。』河出文庫,『半年で職場の星になる!働くためのコミュニケーション力』ちくま文庫,『考えるシート』講談社文庫
提出課題・試験・成績評価の方法など
1.実習点(毎回の実習を遅刻・欠席・早退なく取り組み、当日の学習目標を達成すること) 2.課題への表現力
*授業中、ワークショップを活性化させ、他の学生の表現を牽引するほどの表現力が認められた場合には加点の対象とします。
*表現力は「講師の評価」で成績を判定します。学生相互の講評は、あくまで同じ学生目線の反応を知る意味で行い、成績には反映しません。
履修上の注意
●山田ズーニーのライティング技法と同時に履修選抜課題を出すことはできません。どちらか1つのみに決めてください。プレゼン技法とライティング技法、2つ選抜課題を出すと失格になる場合もあります。
●過去に山田ズーニーの「ライティング技法」を履修済みの人には、重複する部分も多く、履修をすすめません。授業で身につく「考える力・伝える力」は、話す・書く、両方に通じます。1つで充分です。
●先入観なく授業に来てください。「プレゼンの授業はこういうもの」という先入観のない、ひらいた姿勢でこそ、表現力はすくすく伸びます。
●表現そのものをあなたがやる実習です。表現が苦手な人でも、やったことがない人でも大歓迎ですが、ただ、「自分は人前で表現をしたくない」「受け身で聞いていたい」という人には向きません。少なくとも「自ら表現する」という意志は持って履修してください。
●インプットでなくアウトプットの授業です。そのため他の授業とずいぶん勝手が違います。インプットは大事ですが、幼い頃からたくさんの知識を取り込んできたあなたには、「アウトプット=出す」機会も必要です。この授業は、出して、出して、表現力を体得します。「実際に自分の言葉で自分の想いを伝えられるようになりたい」という人には向いています。一方、「自分は表現できなくてもいいから、学術知識をインプットしたい」という人には向きません。プレゼンテーションは水泳と同じ実技です。実際に自分が泳げることを体得したいのか、世界のアスリートのビデオを見て知識を勉強したいのか、両者はまったく違います。この授業は、水泳にたとえると、自分が実際にプールに入ってばんばん泳いで、泳げる=表現できるようになることを目指します。
●遅刻・欠席をしないで毎回参加してください。ワークショップはライブですから、その場に身をおいてやってこそ効果があります。授業の最初にグループ分けをし、すぐワークにはいります。遅刻してくると参加しづらいばかりか、全体の流れを妨げることもあります。
●表現力トレーニングは本来楽しいもので、体にも良いものです、安心して履修できます。ですが、どんなに体に良いトレーニングでも不調がある時にはできません。例えば熱がある時はプールには入りません。同様に、いま心と頭にあきらかな不調(うつなど)がある人は、無理をして疲れてしまってはいけないので、必ず回復してから履修してください。
授業計画
第1回 スタート特別講義 あなたの話はなぜ「通じない」のか
自分の言っていることがうまく相手に通じない、そんな歯がゆさを感じたことはありませんか。状況の中でコミュニケーションが機能しないとき、立ち戻るべき「7つの要件」があります。具体例を示してのわかりやすい講義で、話が通じる基礎を押さえます。
★この回のみ講義形式ですが、2回目からは「実習」になります。
第2回 ワークショップステージⅠ想いを言葉にするチカラ―1.考える方法をつかむ
表現力への最初の一歩として、自分のなかにある「伝えたいもの」を引き出し、言葉に表すことをやってみます。ポイントは「考える方法」。考える方法が、実習で、楽しみながら身につきます。考える方法をつかめば、表現力は気持ちよいほど伸びていきます。
第3回 ワークショップステージⅠ想いを言葉にするチカラ―2.自己理解・自己表現
実際に表現してみます。ささやかでも想いが表現できたとき、すっきりし、歓びがあります。他の学生たちの多様な表現に触れることができるのも、この授業の大きな魅力です。同世代の多様な表現に、共感したり触発されたりしながら、自分を磨いていくことができます。
第4回 ステージⅡ相手に響くように伝える―1.7つの要件で関係に気づく
「言いたいこと」を言っても「伝えたいこと」は伝わりません。自分の言いたいことを、いかに相手に響くように伝えられるか。自分と相手の関係をとらえ、まずは自分の言いたいことを引き出すことからはじめます。
第5回 ステージⅡ相手に響くように伝える―2.人をわかるチカラ
相手をどれだけ深く正しく理解しているかが、相手に伝わる表現の肝です。実は相手のことをよくわかっていなかった、自己投影で相手を見ていた、という相手不在のケースもあります。ここでは、具体的な相手理解のためのワークを段階を追って積み重ねていくことで、プレゼンの受け手である「相手」を理解する技法を習得します。
第6回 ステージⅡ相手に響くように伝える―3.メッセージを発見する
自分を知り、相手を知り、さらに相手から観た自分のメディア力をとらえて、関係性の中で「意味あるメッセージ」を発見します。家族に、友人に、先生に、後輩に、この授業で考えたメッセージが伝わった! という歓びの声も、これまで多数届いています。
第7回 課題へのナビゲーションワークショップ―メインテーマを発見する
課題に向けて自分の中から伝えたいテーマを引き出し、絞り込んでいくワークショップをします。
第8回 ステージⅢ:外・他者・社会と通じ合う―1.関係づけて表現する
伝えたいことを社会に通用するように発信する回です。テーマについて必要な情報をどんな視野から持ってくるか。複数の視野の情報をどう関係づけ、自分の伝えたいことを表現していくのか。就活の自己表現に直結したステージです。内定が出た人にも職場で伝わる表現方法が身につきます。テーマと自分と社会を関係づけて表現する方法をつかみます。
第9回 ステージⅢ:外・他者・社会と通じ合う―2.社会的説得力のある表現
自分が将来やりたい仕事についてプレゼンするなら、自己理解・仕事理解・業界をめぐる社会背景への理解など、少なくとも3つの視野の情報を関係づけてかつ、伝えたいことを表現する必要があります。複数の情報を関係づけて、なお、実感と説得力を持った表現をするための、「掘り下げる力」を身につけます。
第10回 ステージⅢ:外・他者・社会と通じ合う―3.成果発表
正直で実感ある自分の想いを、社会に説得力を持って通用するように表現して、表現の基礎を完成します。やりたいことが見つかった! 進路がひらけた! という履修者も多数出た授業です。他の学生の表現に一気に触れられる感動の回でもあります。
第11回 課題発表Ⅰ
学生による課題のプレゼンテーションの発表。履修者一人ひとりの独創性が咲きます。他の学生の多様な表現に触れることに感動があり、そのなかで表現することで自分への新たな発見があります。
第12回 課題発表Ⅱ
学生による課題のプレゼンテーションの発表。
(注意:学生が表現する実習型の授業であり、フルオンラインでやることもあり、12回の授業内容や流れは良い意味で=学生の習熟度や進捗状況に適応させる意図で、ここに掲載したものと変更する可能性があります。あらかじめご理解ください。)
第13回 課題の主題を発見する
課題として4分間のプレゼンテーションをします。課題の条件の中で自分が最も伝えたいもの=主題を発見します。
第14回 課題の構成を考える
課題として自分が見つけた主題について、4分間の中で伝える手続き・構成を考えます。
第15回 課題プレゼンの準備をする
4分間のプレゼンテーションを仕上げ、発表の準備をします。
(注意:学生が表現する実習型の授業であり、フルオンラインでやることもあり、授業内容や流れは良い意味で=学生の習熟度や進捗状況に適応させる意図で、ここに掲載したものと変更する可能性があります。あらかじめご理解ください。)
15回目に相当するその他の授業計画
最終課題として4分間のプレゼンテーションを考えます。(主題を絞り込んでいくところまでは授業内でやりますが、最終的にテーマを決め、4分の内容を作るところは、各自持ち帰っての作業となります。)