2020年秋学期 - 知覚運動スキル論 / PERCEPTUAL MOTOR SKILL
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C2054 知覚運動スキル論 PERCEPTUAL MOTOR SKILL |
先端開拓科目-環境情報-生命と身体 Frontier Courses (Advanced) - Environmental Information - Life Science 2 単位 |
| 実施形態 | 完全オンライン |
| 開催日程 | 秋学期 火曜日1時限 |
| 担当教員 | 加藤 貴昭(カトウ タカアキ) |
| 関連科目 |
前提科目(推奨): B6131,B6132 前提科目(関連): B6131,B6168,C2117,C2024,B3207,C2052,C2050,C2025 |
| 開講場所 | SFC |
| 授業形態 | 講義、実習・演習 |
| 履修者制限 |
履修人数を制限する Only the selected students can take this course. |
| 履修条件 | |
| 使用言語 | 日本語 |
| 連絡先 | tiger@sfc.keio.ac.jp |
| 授業ホームページ | |
| 同一科目 | |
| 学生が利用する予定機材/ソフト等 | |
| 設置学部・研究科 | 総合政策・環境情報学部 |
| 大学院プロジェクト名 | |
| 大学院プロジェクトサブメンバー | |
| ゲストスピーカーの人数 | 0 |
| 履修選抜・課題タイプ=テキスト登録可 | true |
| 履修選抜・選抜課題タイプ=ファイル登録可 | false |
| GIGAサティフィケート対象 | |
| 最終更新日 | 2020/07/31 11:38:53 |
科目概要
本講義の主題は、環境、タスク、人間の関係を考慮し、スポーツをはじめとする身体運動における人間の知覚-運動スキルについて理解することである。特に「モーター・ビヘイビア(motor behavior: 運動行動)」の学問分野を中心に、知覚および運動に関する代表的な理論について理解し、簡単な演習問題等を通して人間の持つ非言語的、包括的な身体の知について考察をすることを目的とする。
The purpose of this class is to understand the perceptual-motor skills in human motor behavior like a sports considering relationships between human, task, and environment from the field of the sports psychology.
授業シラバス
主題と目標/授業の手法など
本講義の主題は、情報の入力(知覚)と出力(運動)、フィジカルとメンタル、人間と環境といった様々な関係を考慮し、スポーツをはじめとする身体運動における人間の知覚-運動スキルについて理解することである。特に「モーター・ビヘイビア(motor behavior: 運動行動)」の学問分野を中心に、運動および知覚に関する代表的な理論について理解し、簡単な演習問題等を通して人間の持つ非言語的、包括的な身体の知について考察をすることを目的とする。
本講義では、まず人間の知覚運動スキルの概念を理解し、主に神経科学の分野から人間の感覚システムおよび運動システムの構造について学ぶ。次に、従来いかなるアプローチから人間の知覚および運動に関する議論が行われてきたのかを理解するために、運動制御に関する理論、および知覚に関する理論について概観する。また、近年注目されている生態学的アプローチによる理論および関連研究についても触れる。そして運動学習における代表的な理論を中心に、スキル獲得の側面について学ぶ。さらにパフォーマンスに影響をもたらす心理的スキルとしてのメンタルタフネスに関する話題を提供する。
この人間の知覚-運動スキルに関する理解は、学術的な側面である身体運動機能の概念構築につながるばかりではなく、実践的な側面であるスポーツなどの場における運動パフォーマンスの向上を促すことが期待される。また他分野におけるシステム構造のメカニズム理解、モデル構築にも応用できるだろう。
本講義の特徴として、各授業の終盤に演習問題を行う予定ではあるが、簡単な実験等による頭と体で行う体験を通して、楽しみながら取り組んで欲しい。
The purpose of this class is to understand the perceptual-motor skills in human motor behavior like a sports considering relationships between human, task, and environment from the field of the sports psychology.
教材・参考文献
特に教科書は指定しないが、以下を主な参考文献とする。
# Magill, R.A. (2010) Motor Learning and Control: Concepts and Applications. 9th, Ed. McGraw-Hill.
# Schmidt, R.A. & Lee, T.D. (2005) Motor Control And Learning: A Behavioral Emphasis. 4th, Ed. Human Kinetics,
# Ericsson, K., Charness, N. and Feltovich, P.J. (2006) The Cambridge Handbook of Expertise and Expert Performance. Cambridge University Press.
# 日本スポーツ視覚研究会編. (2019) スポーツパフォーマンスと視覚 −競技力と眼の関係を理解する−. ナップ.
提出課題・試験・成績評価の方法など
以下の3点を考慮して成績評価とする。
【演習】(全11回):演習は各講義の終盤、もしくは次週までの間に実施する予定。主には各講義の内容を反映した簡易問題もしくは実験。理解しているとは思えない回答や明らかに不正行為を働いていると考えられる回答は評価しない。また、規定の提出回数を超えない場合は、たとえ中間レポート、最終レポートを提出していても単位取得条件を満たすことはできないため注意が必要。
【中間レポート】(学期中盤):課題内容については授業内にてアナウンスする。課題はSFC-SFSにて提出する予定。
【最終レポート】(講義最終日に提出):最終レポートの課題は「知覚-運動スキル」に関連するものであれば、特にテーマは定めない。各講義におけるトピックに関してさらに詳細に調査を行う、簡単な実験を行い独創的な結果を報告する等、最終レポートとして相応しいと思われるテーマを各自で設定すること。字数および形式は特に規定しないが、図や表を用いて分かりやすくまとめるように。PDF形式で、SFC-SFSにて提出。注意事項として、参考文献の引用等についてはSFCが定めるガイドラインに従うこと。基本的にはWEBサイト上の記事の引用は評価しないため、原典を辿り、正確に引用すること。特に単なるコピー&ペーストは評価対象としない。
Course Requirements is below:
# Exercises (Every 11 classes)
# Interim report
# Term paper
履修上の注意
本講義を履修するにあたり、特に前提となる履修科目は設定しないが、感覚、知覚、認知、身体、運動、スポーツに関連する科目を予め履修していることを強く薦める。
また、ゲストスピーカーによる特別講演を予定しているが、日程の変更、題目の変更等が生じる可能性があるため、授業予定については注意して欲しい。
There are no University course prerequisites for this course. Both nonscience and science majors are encouraged to enroll. It will invite a special guest speaker in this semester.
授業計画
第1回 オリエンテーション
[Orientation]
各回の講義内容を紹介し、授業の意義・目的について説明する。また、成績の評価方法、受講する上での注意事項について触れる。
第2回 知覚運動スキルとは
[What is perceptual-motor skills?]
運動学習・制御の研究分野におけるスキルの概念、その分類と定義、運動能力と個人差について説明する。また、パフォーマンスの代表的な計測方法を紹介する。
第3回 知覚と運動のシステム
[Perceptual and motor systems]
人間の知覚および運動システムの生理学的基本構造を概観し、その機能特性について理解する。
第4回 運動制御の理論(1)
[Motor control theory 1]
情報処理アプローチによる人間の運動制御モデルを紹介する。閉回路システムと開回路システム、スキーマ理論を取り上げ、その理論的枠組みについて理解する。
第5回 運動制御の理論(2)
[Motor control theory 2]
反応時間に関する研究パラダイムを概観する。特にヒックの法則とフィッツの法則、反応時間に関する様々な理論を紹介し、実際に体験する。
第6回 生態学的アプローチ
[Ecological approach]
ギブソンによる生態学的アプローチと、その関連研究について概観する。特にアフォーダンスの理論、ダイナミカルシステムズアプローチ、Constraints-ledアプローチを取り上げる。
第7回 知覚の理論(1)
[Perceptual theory 1]
代表的な注意と記憶のモデルを紹介し、身体運動との関連について外観する。
第8回 知覚の理論(2)
[Perceptual theory 2]
視覚システムを支える生理学的構造と機能特性、関連する理論的枠組みを概観する。特にアスリートの視覚探索活動研究を紹介する。
第9回 スキル獲得(1)
[Skill Acquisition 1 ]
運動学習におけるスキル獲得の概念について概観し、熟達化の代表的理論であるDeliberate practiceについて考察する。
第10回 スキル獲得(2)
[Skill Acquisition 2]
学習時のフィードバックを取り上げ、スキル獲得との関連について概観する。また、練習条件に関する話題を紹介し、練習の多様性、文脈干渉効果などについて考察する。
第11回 意識と無意識
[Conscious and Unconscious]
身体運動において「考える」とはいかなることか?意識、無意識、顕在、潜在について触れながら「メンタルタフネス」について再考する。
第12回 総括
[Conclusion]
これまでの講義を振り返ると共に、これからの研究がもたらす未来について展望し、本授業を総括する。
第13回 演習課題
[Exercises (Every 11 classes)]
全11回の演習を提出する。
第14回 中間レポート
[Interim report]
中間レポートを提出する。
第15回 最終レポート
[Term paper]
最終レポートを提出する。
15回目に相当するその他の授業計画
第15回に記載しているとおり。