B6101
電子工作
DIY ELECTRONICS
基盤科目-共通科目
Fundamental Subjects - Interdisciplinary Subjects
2 単位
実施形態 完全オンライン
開催日程 秋学期 木曜日4時限
担当教員 矢島 佳澄(ヤジマ カスミ)
関連科目 前提科目(推奨): B6027
前提科目(関連): C2075
開講場所 SFC
授業形態 講義、実習・演習
履修者制限

履修人数を制限する

受入学生数(予定):約 10 人
選抜方法:課題提出による選抜

【課題内容】
1、電子工作の履修を希望する理由を教えてください。あなたにとって電子工作は、研究活動、作品制作などにどのような影響を与えると考えますか。



2、現在のプロトタイピングスキルを教えてください(プログラミングスキル、電子工作スキル、ファブリケーションスキル、音楽、その他特技、資格など)。

◯エントリー〆切日時:2020年9月28日(月) 17:00
◯履修許可者発表日時:2020年9月30日(水) 17:00

◯テキスト入力

Only the selected students can take this course.

Number of students in the class (scheduled) : About 10
Pre-registration screening by submitted an assignment

【ASSIGNMENT】
1、電子工作の履修を希望する理由を教えてください。あなたにとって電子工作は、研究活動、作品制作などにどのような影響を与えると考えますか。



2、現在のプロトタイピングスキルを教えてください(プログラミングスキル、電子工作スキル、ファブリケーションスキル、音楽、その他特技、資格など)。

* Schedule: TBD

履修条件

講義で使用する電子部品や工具は全て自費負担となります。
購入必須な電子部品は合計5000円程度です。その他、工具や個人プロジェクトのための部品を購入する必要があります。
毎回ものづくりの課題を出題しますので、授業時間以外にも手を動かすことが必須となります。

使用言語 日本語
連絡先 kasumiy@sfc.keio.ac.jp
授業ホームページ
同一科目

学生が利用する予定機材/ソフト等

ラップトップPC/Arduino IDE/Processing IDE

設置学部・研究科 総合政策・環境情報学部
大学院プロジェクト名

大学院プロジェクトサブメンバー

ゲストスピーカーの人数 0
履修選抜・課題タイプ=テキスト登録可 true
履修選抜・選抜課題タイプ=ファイル登録可 false
GIGAサティフィケート対象
最終更新日 2020/07/22 15:30:27

科目概要

本講義は電子工作の初心者を対象に、Arduinoというマイコンボード/開発環境を使用して、電子工作の基礎を学び、アイディアを形にするスキルを習得することを目標とします。

パーソナル・ファブリケーションのための工作機械やプログラミングツールが普及し、個人でもメーカーに準ずる製品開発ができるようになりました。また、ハードウェアプロトタイピングは、製品開発に限らず、デザインや表現領域等様々なプロジェクトを進行するうえで重要な役割を担います。
実際に作品制作を通してアイディアから自身で回路設計をし、動くプロトタイプをつくる体験をします。
アナログ/デジタル回路の基礎理論の解説ではなく、電子回路を使用したものづくりの基礎スキルの習得を目指します。

授業シラバス

主題と目標/授業の手法など

電子工作を用いたプロトタイピングスキルを向上してもらうため、毎回講義と実習を行います。基礎を学習した後に個人プロジェクトを設定し、中間発表ではアイディアのプレゼンテーション、最終発表ではハンズオン・デモを含むプレゼンテーションを行っていただきます。

教材・参考文献

1)小林茂. Prototyping Lab 第2版――「作りながら考える」ためのArduino実践レシピ. オライリー・ジャパン, 2017, 496p.,ISBN978-4-87311-789-8

提出課題・試験・成績評価の方法など

出席(毎回の感想レポート)と授業の理解度を確認する課題、
中間発表と最終発表の技術的・審美的な完成度から総合的に評価します。

履修上の注意

講義で使用する電子部品や工具は全て自費負担となります。
購入必須な電子部品は合計5000円程度です。その他、工具や個人プロジェクトのための部品を購入する必要があります。
毎回ものづくりの課題を出題しますので、授業時間以外にも手を動かすことが必須となります。

授業計画

第1回 イントロダクションと授業の参考文献紹介

講師がこれまでに携わったアート作品や研究事例を紹介し、プロトタイピングスキルの重要性について講義します。授業の全体の流れを説明し、参考文献やリファレンスwebサイトを紹介します。最後に、第二回までに用意するべき電子部品のリストを示します。


第2回 Arduino IDEの使い方とLチカ、ブレッドボードの使い方

Arduinoはシンプルな入出力システムを持つマイコンボードです。この授業ではArduinoボードとArduino IDEというソフトウェアを使ってプロトタイピングをします。ハードウェア版の"Hello World"と言われる、Lチカ(LED点滅)をArduinoで行うために、オームの法則、ブレッドボードの使い方等の必要な知識を身につけます。


第3回 インプット-様々なセンサを使う

Arduinoで扱える入力端子には様々なセンサを接続することができます。明るさセンサ、圧力センサ、曲げセンサ、匂いセンサ等のアナログセンサや、スイッチ等のデジタル入力部品を扱えるようにします。抵抗の分圧計算の考え方を学びます。


第4回 アウトプット-LED,ブザー,SSRなどを使って表現する

Arduinoの出力端子には色々な出力部品を接続することができます。LEDの光をPWMという方法を用いて擬似アナログ出力をしたり、tone関数を使ってブザーの音に高低をつけたりします。SSRやトランジスタ、FETを使って、交流の装置や大電流を制御できるようにします。


第5回 シリアル通信とソフトウェア処理

Arduinoはシリアル通信という通信を用いて、センサの値等をPC上で確認することができます。そのシリアル通信とProcessingというプログラミング環境を使って、ハードウェアから得た情報をソフトウェアでの画面出力等に反映してみます。センサ情報を平均化するなど、センサの生データをソフトウェア上で加工処理するプログラム等も学びます。


第6回 ライブラリの使い方とGitHub

Arduino IDE やProcessingは、オープンソースプロジェクトのため、コミュニティ内で様々なライブラリが共有されています。そのライブラリはGitHubというプラットフォームにたくさん集まっているので、それらをどうやって自分の環境にインストールして、プロジェクトに追加するかを実習を通して学びます。ライブラリの作り方についても少し触れます。


第7回 静電容量センサとアートプロジェクトに使用されるハードウェア

Arduinoを使って静電容量方式のタッチセンサをつくることができます。様々な金属や水分を含む果物等をセンサにすることができます。それを用いたアート作品や楽器を紹介します。これまでに使用したセンサや出力装置がアートプロジェクトに使用される例を紹介し、作品を見てシステム構成を考えられるようにします。


第8回 色々なモーターと機構設計

モーターは電力で回転をしますが、機構設計を組み合わせると回転だけではない多様な動きを作ることがきます。モーターや振動モーター、ステッピングモーター、サーボモーター、シンクロナスモーター等の様々なモーターを紹介し、それに組み合わせる機構をいくつか紹介します。レーザーカッター等を用いて機構部品を作ることにも触れます。


第9回 個人プロジェクト課題設定とパーソナルファブリケーション

個人プロジェクトの課題を設定できるように、アイディアワークショップを行います。パーソナルファブリケーションの潮流や、デジタル工作機械にも触れ、個人プロジェクトの課題設定に活かします。


第10回 中間発表

個人プロジェクトの課題と解決方法について、一人ずつプレゼンテーションを行います。実装方法について、受講者とSA、講師が全員でディスカッションをします。


第11回 個人プロジェクトの相談とプリント基板発注

個人プロジェクトについて実装方法を相談する時間をとります。プリント基板の制作に必要な回路設計、基板設計をKiCadを用いて行います。また、プリント基板作成サービスに発注する方法も紹介します。


第12回 テスターの使い方とはんだづけ練習、ユニバーサル基板での実装

個人プロジェクトについて実装方法を相談する時間をとります。ハードウェアのデバッグのためには、テスターを使いこなすことが重要です。導通チェックや電圧計測をできるようになります。はんだごての使い方を学び、はんだづけを練習します。ユニバーサル基板での実装について、必要な部品やはんだづけのコツ等を実践を通して学びます。


第13回 様々なArduinoシールドとシールドの制作

個人プロジェクトについて実装方法を相談する時間をとります。Arduinoには様々なシールドを接続することができます。販売されているものを使用することもできますが、シールドを制作して接続することもできます。このシールドを制作してイベント等で販売する人も多くいます。自身のプロジェクトを拡散させたり、量産する方法についても触れます。


第14回 個人プロジェクトの相談と施設見学

個人プロジェクトの相談と秋葉原のハードウェアスタートアップ施設見学会(オンライン開催調整中)を行います。


第15回 最終発表

個人プロジェクトを一人ずつプレゼンテーションします。遠隔でハンズオン・デモを行っていただきます。


15回目に相当するその他の授業計画

個人プロジェクト相談/施設見学(秋葉原等)