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ポリシーマネジメント（政策形成とソーシャルイノベーション）
POLICY MANAGEMENT(POLICY MAKING AND SOCIAL INNOVATION)

2 単位
実施形態 オンライン（SFC教室から）
開催日程 秋学期 火曜日２時限
担当教員 松井 孝治（マツイ コウジ）
関連科目 前提科目（推奨）: C1071,C1050
開講場所 リモート
授業形態 講義、実習・演習、遠隔あり
履修者制限
履修条件

使用言語 日本語
連絡先 kmatsui@sfc.keio.ac.jp
授業ホームページ
同一科目

学生が利用する予定機材/ソフト等

設置学部・研究科 政策・メディア研究科
大学院プロジェクト名

大学院プロジェクトサブメンバー

ゲストスピーカーの人数 2
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GIGAサティフィケート対象
最終更新日 2020/08/18 10:10:58

科目概要

本講義では、私自身の政治家、官僚としての30年の実体験を踏まえつつ、特に二度にわたる官邸勤務（官房副長官及び内閣副参事官として）や橋本龍太郎政権における行政改革案のとりまとめ経験を通じた、わが国統治機構と政策形成の問題点を
①政府与党二元体制
②官邸と省庁の関係
③政と官の関係
④官以外の住民や企業、NPOなどが担う「新しい公共」
などの諸点の論議を通じて検討し、改善策も模索したいと考えます。

その上で、院生諸氏が、それぞれ専攻する政策課題ごとに
立法府、行政府、地方自治体、地域共同体、企業、住民個人などが
いかに連携、参画して、それらの問題解決に当たるか、
言い換えれば、社会の諸資源を動員することによって、それらの課題解決を図るかについて、研究と討議を深めたいと考えております。

This course will examine the Japanese governance system and policymaking process focusing on　
①Duality of government and the ruling party　
②Relationship between the Prime Minister's Office and the ministries　
③Relationship between the politicians and bureaucrats
④Public function played by the private sector and local residents(New Public Commons)
We would like deepen discussions and each graduate student's research mobilizing various resources of the society including market,
government and the New Public Commons.

授業シラバス

主題と目標／授業の手法など

科目概要に記載した内容を講義するにあたり、毎回、下記授業計画のような参考文献を輪読し、それに解説する形での講義を行いますが、半学半教の理念に基づき、各位の積極的な参加を旨とします。
輪読文献は一応の目安であり、参加学生の要望も踏まえつつ取捨選択します。

履修生は、輪読レポートに加えて、各回の輪読や討議、解説を踏まえ、今後の我が国の統治のあり方、すなわち、政治、行政、民間企業、さらには市民セクターも含めた社会的諸資源を動員して、いかに課題解決につなげていくか、今後の我が国の統治構造をどのように見直していくか、などについて、タームレポートをまとめて頂くことになります。

In each seminar, a participant is assigned to make a brief summary presentation of the designated text, followed by the lecture and discussion

教材・参考文献

松井孝治　政治論争できない国会を改めるべきだ　正論2020.5
松井孝治　ポピュリズムに打ち克てるか　Voice2020.4
松井孝治　若手官僚の悲鳴を受け止め、令和の統治機構改革を断行せよ、中央公論2019.11
松井孝治、真の野党再生論、Voice2018.7
松井孝治、国会改革を再起動し、”令和デモクラシー”を、中央公論2019.6
松井孝治、平成の統治機構改革の回顧と展望、SFCジャーナル2018秋
松井孝治、清水真人、牧原出、官を酷使する「政治主導」の歪み、中央公論2018年6月号
飯尾潤、日本の統治構造、中央公論新社、2007、p.248.第1-3章
清水真人、平成デモクラシー史、筑摩書房、2018
平田オリザ・松井孝治、総理の原稿、岩波書店、2011、178p
佐藤尚之、明日のコミュニケーション、アスキー新書、2011、271p
松井孝治、官邸のリーダーシップとは何か、世界2014.5、no.856、p.144-152
松井孝治、民主党の政権戦略とその挫折、世界2014.7、no.858、p.225-233
松井孝治、「公」を紡ぎ直し、「質的成長」へと転換するために、世界2015.7、no.865、p232-241
松井孝治、政権交代における非連続と連続のバランスをどうとるか、世界別冊2013.3、no.841、p36-43
黒澤明監督「七人の侍」東宝1954
岡本喜八監督「日本のいちばん長い日」東宝1967

提出課題・試験・成績評価の方法など

毎回の輪読への参加・貢献状況とタームレポートの総合評価によるものとします。

Grades are based on a mixture of individual term report and class participation.

履修上の注意

可能な限り、初回講義の前に「七人の侍」（黒澤明監督作品）を入手しておいてください。

Students are encouraged to watch "Seven Samurai"(Kurosawa) before the first class.

授業計画

第1回 概要説明・討議

「統治」「政策を考えること」の意味
各院生の研究テーマと「統治」との関連を討議

第2回 討議（七人の侍と統治の関係）

「七人の侍」と統治　討議及び解説

第3回 輪読・解説・討議（官僚内閣制、省庁代表制」とは）（政府与党二元体制の光と影）

飯尾潤.日本の統治構造「官僚内閣制」「省庁代表制」
同上「政府与党二元体制」

第4回 輪読・解説・討議（90年代の統治機構改革）

小沢一郎、日本改造計画

第5回 輪読・解説・討議（平成30年日本政治はどう変わったのか）

清水真人、平成デモクラシー史、２–４章

第6回 輪読・解説・討議（橋本改革、小泉改革による官邸主導事例について）

「日本のいちばん長い日」と、官邸、陸海軍、行政各部の関係について

第7回 輪読・解説・討議（行政改革会議による官邸機能強化、省庁再編）

行政改革会議「最終報告」
松井孝治、官邸のリーダーシップとは何か、参議院について

第8回 輪読・解説・討議

大山礼子、日本の国会――審議する立法府へ

第9回 輪読・解説・討議

『参議院とは何か』 1947~2010 (中公叢書) 竹中 治堅 (著)

第10回 輪読・解説・討議　14（土）２限・補講

松井孝治論考・およびグループワーク

第11回 輪読・解説・討議

松井孝治論考・およびグループワーク

第12回 輪読・解説・討議

渡辺奈々、チェンジメーカー

第13回 各自の研究中間発表・討議、振り返り（前半）

今一度今期に開設した題材を振り返り、院生各位のテーマとガバナンス改革の接点と展望を討議します

第14回 各自の研究中間発表・討議、振り返り（後半）

今一度今期に開設した題材を振り返り、院生各位のテーマとガバナンス改革の接点と展望を討議します

第15回 政と官の関係

松井孝治論考の概説

15回目に相当するその他の授業計画

課題/レポート(授業一回分相当）