C1119
韓国地域論
KOREAN REGIONAL STUDIES
先端科目-総合政策系
Advanced Subjects - Series of Policy Management
2 単位
実施形態 完全オンライン
開催日程 秋学期 火曜日4時限
担当教員 髙木 丈也(タカギ タケヤ)
関連科目 前提科目(推奨): B2141,B2142,B2241,B2242,B2243,B2341
前提科目(関連): C1131,C1137,C1123
開講場所 SFC
授業形態 講義、実習・演習、グループワーク
履修者制限

履修人数を制限する

受入学生数(予定):約 80 人
選抜方法:課題提出による選抜

【課題内容】
この講義を履修したいと思った理由を800字以上、1,000字以下で述べよ(テキスト入力)。



※自己の研究や興味・関心、あるいは同時代の社会情勢などを踏まえて具体的に書くこと。



※朝鮮語の学習歴があれば、その程度学んだかを最後に明記しておくこと(これは所定の字数に算入しなくてよい)。



※提出期限以降の選抜課題の提出は、一切、認められないので、注意。

◯エントリー〆切日時:2020年9月28日(月) 17:00
◯履修許可者発表日時:2020年9月30日(水) 17:00

◯テキスト入力

Only the selected students can take this course.

Number of students in the class (scheduled) : About 80
Pre-registration screening by submitted an assignment

【ASSIGNMENT】
この講義を履修したいと思った理由を800字以上、1,000字以下で述べよ(テキスト入力)。



※自己の研究や興味・関心、あるいは同時代の社会情勢などを踏まえて具体的に書くこと。



※朝鮮語の学習歴があれば、その程度学んだかを最後に明記しておくこと(これは所定の字数に算入しなくてよい)。



※提出期限以降の選抜課題の提出は、一切、認められないので、注意。

* Schedule: TBD

履修条件

講義を十分に理解するためには、朝鮮語の基礎知識があることが望ましいが、本講義の内容に関心がある学生であるならば、この限りではない。

使用言語 日本語
連絡先 ttakagi@sfc.keio.ac.jp
授業ホームページ https://t-takagi.jimdo.com/
同一科目

学生が利用する予定機材/ソフト等

設置学部・研究科 総合政策・環境情報学部
大学院プロジェクト名

大学院プロジェクトサブメンバー

ゲストスピーカーの人数 0
履修選抜・課題タイプ=テキスト登録可 true
履修選抜・選抜課題タイプ=ファイル登録可 false
GIGAサティフィケート対象
最終更新日 2020/07/13 23:55:56

科目概要

「朝鮮民族の居住地域」と言われて、どのような国や地域を連想するだろうか。おそらく多くの人は韓国や北朝鮮、つまり朝鮮半島の国家を強くイメージするだろう。しかし、実際のところ朝鮮民族は想像以上に世界に分散しており、各地で独自の社会を形成している。本講義ではこうした世界各地における朝鮮民族居住地域の特性を理解するために、民族を規定する最大要素ともいえる「言語使用」の側面を取り上げ、分析していく。

授業シラバス

主題と目標/授業の手法など

ある国や地域において朝鮮語がいかに使用されているかを社会言語学的な視座から分析するほか、言語それ自体が多様な社会環境の中で、どのように継承され、民族アイデンティティと結びついてきたかを考察する。世界における朝鮮語話者の言語生活を考察していく中で各地域の特殊性、普遍性を把握することはもちろん、ある言語圏や民族をより高次なレベルから捉えるとはどのような営為であるかを共に考えたい。

教材・参考文献

毎回、担当教員が講義資料を用意する(参考文献もそこに示す)。また、授業中には、担当者が各地で撮影した写真や音声資料、ニュースなどの映像も多く見せる。

提出課題・試験・成績評価の方法など

出席や授業への貢献度(=毎回のコメントや発言、発表)、任意提出課題、学期末レポートにより総合的に評価する。試験は行わない。

履修上の注意

1. 講義資料は授業開始前までにSFC-SFSにアップするので、各自、見やすい方法で参照すること(この資料は、基本的に日本語により作成されているが、参考資料として朝鮮語/英語/中国語の資料を用いることがある)。

2. ゲストスピーカーの招聘を2回予定している(11/3:北朝鮮②、12/15:日本②)。

3. 完全オンラインによる講義形式の授業ではあるが、常に受講生諸君との対話を重視していきたい。要望や意見・感想があったら、大いに発言してほしい。なお、この授業は履修者数が多かった場合でも、以下のような方法をとって学生のコミュニケーションの機会を確保する:

 ・授業中に適宜、コメントや質問の時間を取る。
 ・授業の最後にリアクションペーパーを書く時間を設け、面白いコメントは次週の授業の初めに紹介しながら、フィードバックをする。

 なお、上記のような方針から、授業計画は受講生の興味や関心に応じて変更されることがある。

4. 遅刻、欠席に際して担当者、SAに連絡をする必要はない。

5. 欠席した回のコメントは原則、評価の対象としない。

授業計画

第1回 イントロダクション (10/6)

講師の自己紹介、この授業の目的、目指すところなどについて概説。

(1)言語とアイデンティティ
   なぜ「言語」に注目するのか
(2)社会言語学の諸領域
   真田他(2013)における8つの領域を概説
(3)言語名称
   朝鮮語?韓国語?
   日本ではいつから教育されてきたか
(4)言語使用地域と話者人口
   朝鮮語から世界を眺めてみると、何が見えてくるのだろう


第2回 朝鮮語概説 (10/13)

(1)朝鮮語の概説
   どのような言語として位置づけられるか
   朝鮮語○×クイズ
(2)朝鮮語の方言
   方言は、どのぐらい存在するのか
  (言語の南北差はどの程度存在するのか)
   方言に対するイメージは、どの程度存在するか
   (日本語の方言イメージとも比較してみよう)
(3)知っておきたい朝鮮語フレーズを紹介


第3回 韓国 (10/20)

(1)韓国の言語計画
   解放当初(混乱期)の言語状況は、どのようだったか
   ハングル専用論とは何か
   現在の政策は
(2)韓国の言語変種
   方言を聞いてみる


第4回 北朝鮮① (10/27)

(1)北朝鮮の言語計画
   主体思想が言語計画に与えた影響は何だったか
   (金日成の教示からわかること)
   北朝鮮のサッカー中継を疑似体験する
(2)北朝鮮の言語変種
   平壌文化語を聞いてみる
(3)北朝鮮における外国語教育(言語習得)
   北朝鮮における外国語教育の目標とは
   北朝鮮で発行された英語の教科書を分析してみよう
   日本語/中国語/ロシア語の地位は


第5回 北朝鮮② (11/3、ゲストスピーカーによる講演)

レインボー通商代表 宮川淳氏「題目未定」

※第4回の授業内容をしっかり聞いて、講演を聞くようにしよう。

※祝日(文化の日)であるが、授業があるので注意すること。


第6回 中国① (11/10)

(1)中国朝鮮族の来歴、言語接触、言語変化
   どのような経緯、経路で中国に移住、定着したか
   中国政府の朝鮮族(少数民族)への政策は、どのようなものだったか
   彼らのアイデンティティはどのように変遷したきたか
(2)中国朝鮮族の言語計画、言語行動
   朝鮮族の言語は、韓国の言葉に近いのか、それとも北朝鮮の言葉に近いのか
   中国朝鮮語における規範問題とは
   街や学校での言語使用は


第7回 中国② (11/17)

(1)中国朝鮮族の言語生活/言語意識 
   東北3省以外の朝鮮族コミュニティの紹介
  ※郄木の最近の研究や郄木研究会FWの話も
(2)中国朝鮮族の言語習得(教育)
   朝鮮族学校の紹介
   急激な社会の変化の中で、彼らが抱えている葛藤とは
   言語とアイデンティティの問題を再考する
(3)移動する朝鮮族①
   学生による発表(文献は担当者が指定した中から選ぶ)


第8回 中央アジア、ロシア① (11/24)

(1)高麗人の来歴
   中央アジアの村になぜ朝鮮民族が
   中国朝鮮族との違いは
   強制移住、ペレストロイカ以降の高麗人の移動は

※期末レポートに関する説明


第9回 中央アジア、ロシア② (12/1)

(1)高麗人の言語生活、言語計画
   彼らは朝鮮語をどのように継承してきたか
   ロシア/中央アジア国家群の少数民族政策は


第10回 日本① (12/8)

(1)在日コリアンの来歴
 植民地時代〜戦後〜現代に至る日本の在日コリアン政策とは
 (歴史をふまえたうえで)在日コリアンの定義とは
 「韓国籍」と「朝鮮籍」の違いは
 「帰化」をすることへの様々な葛藤とは

(2)在日コリアンの言語生活/意識/接触/変化
 普段は何語で話しているのか
 言語と文化の関係性をどう捉えているか
 日本語との混交(codeの切り替えの諸相)

(3)日本のコリアタウン
 鶴橋、生野でのフィールドワーク


第11回 日本② (12/15)

東京大学名誉教授 生越直樹氏「題目未定」
(在日コリアンの言語意識、言語習得など)

※在日コリアンの民族学校における調査結果についてお話しいただく予定。第8回の授業内容をしっかり聞いて、講演を聞くようにしよう。


第12回 アメリカ (12/22)

(1)在米コリアンの来歴
   なぜ彼らは、太平洋を渡ったのか
   ロサンゼルス/ニューヨークのコリアタウンの紹介
(2)在米コリアンの言語生活
   コリアタウン内部の言語使用は
   言語能力、バイリンガリズムの程度を中国朝鮮族と比較してみよう
(3)在米コリアンの言語教育
   どのような学校があるのか

※課題・レポートの提出


第13回 中国③ 【任意提出課題−1】

移動と民族に関する考察(1,000〜1,500字程度)


第14回 日本③【任意提出課題−2】

日本国内におけるxxタウンに関する考察(1,000〜1,500字程度)


第15回 まとめ【任意提出課題−3】

ディアスポラに関する考察(1,000〜1,500字程度)


15回目に相当するその他の授業計画

課題・レポート