A1101
研究会Ａ
SEMINAR A 		研究プロジェクト科目
Research Seminars
4 単位

ゲーム理論と経済数学
Game Theory and Mathmatical Methods for Economic Theory

開催日程 秋学期 月曜日４時限,月曜日５時限
担当教員 小澤 太郎（オザワ タロウ）
関連科目 前提科目（推奨）: 65090,B6078,C1078,65050
前提科目（関連）: C1082
授業形態 講義、ディスカッション、演習
履修者制限
履修条件

ある程度の数学的知識

Some mathematical knowledge
使用言語 日本語
連絡先 yossy@sfc.keio.ac.jp
授業ホームページ
設置学部・研究科 総合政策・環境情報学部
大学院プロジェクト名

大学院プロジェクトサブメンバー

ゲストスピーカーの人数
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GIGAサティフィケート対象
最終更新日 2020/07/06 14:30:59

研究会概要

目的・内容

ここ数年は、社会的選択の理論や、ゲーム理論の公共選択への応用を扱ったテキストを詳細に読み込むのみならず、「合理的選択」を超えた分析についても検討し、ギルボアの意思決定理論や最近の行動経済学の内容についてサーベイしてきた。先学期に引き続き、今学期は中級レベルのゲーム理論のテキストを学ぶ。また、それと同時に、テキストの理解を助ける目的で経済数学の副読本も輪読する。

ただ予め断っておくが、一人一人の履修者の学習状況をきめ細かくフォローしていくつもりなので、いい加減な気持ちで参加する事は許されないものと自覚されたい。また、研究会の参加者間の競争を促し、互いに切磋琢磨する緊張感ある関係を築きたいと考えている。

In recent years, we have not only read in detail textbooks dealing with the social choice theory and the application of game theory to public choice, but also examined the decision analysis beyond "rational choice", for example, the Gilboa's decision theory. In this semester, we will continue to read an intermediate textbook on game theory. At the same time, we will also read a mathematics side-reader for economic theory to help understand the textbook.

I hope to encourage competition among the participants of my seminar and build a tense relationship to work hard together.

評価方法

(1)数回行われる演習の出来、(2)各自の分担に関する発表の質、(3)ディスカッションでの発言内容や(4)日頃の研究会での積極姿勢（出席状況含む）を基にして評価を定める。ボロが出ない様にディフェンシブに振舞う事が決して得にならない様、各自の理解度を精査する予定である。

Evaluation is determined based on the following (1) to (4): (1) results of exercises to be held several times, (2) the quality of the presentation, (3) participation in discussion, (4) positive attitude in seminar (including attendance records).

教材・参考文献

岡田章[2011]『ゲーム理論』新版、有斐閣をテキストとして、また尾山大輔・安田洋祐編[2013]『改訂版 経済学で出る数学：高校数学からきちんと攻める』日本評論社を副読本として用いる。

関連プロジェクト

課題

特に無いが、夏休み期間中にテキスト及び副読本（『ゲーム理論』、『経済学で出る数学』）の予習をしておく事を勧める。また、経済学やゲーム理論の基礎は既に学んでいる事を前提にするので、初級のテキスト程度は自分で1冊読み切ってから出席して欲しい。

来期の研究プロジェクトのテーマ予定

社会的選択理論、ゲーム理論、公共経済学、行動経済学の何れか（それらの組み合わせも含む）を学ぶ予定

Social Choice Theory, Game Theory, Public Economics or Behavioral Economics

その他・留意事項

私は数学と哲学の素養が、経済学やゲーム理論を中心とした社会科学を学ぶ上での前提条件だと考えている。従って、数学が苦手だったり、哲学に興味のない人の履修は避けてもらいたい。

テキストをきちんと読むという事は意外に難しい。自分の頭でしっかりと考えて、各自準備をしてきて欲しい。また、他人に対して心を開いて、率直に疑問をぶつけてもらいたい（私は日本人の悪い意味での集団主義は嫌いである）。

I believe that mathematics and philosophy are the prerequisites for studying social science centered on economics and game theory. Therefore, we recommend that people who are not good at mathematics or who are not interested in philosophy had better not take this course.

It is surprisingly difficult to read the text properly. I want you to think hard and prepare for your presentation. Also, open your mind to other people and actively participate in the discussions.

授業スケジュール

初回はガイダンスを行い、その後副読本『経済学で出る数学』の輪読に取り掛かる。またテキスト『ゲーム理論』については各自で予め決められた範囲を読んでおいてもらい、研究会の場で質問を受け付ける事にするが、今学期は第6章「繰り返しゲーム」と第7章「期待効用理論」を扱う。尚、副読本の内容は以下の通りである。

{
第1章 1次関数と市場メカニズム

第2章 2次関数と独占・寡占市場

第3章 指数・対数と金利

第4章 数列と貯蓄

第5章 1変数の微分と利潤最大化

第6章 ベクトルと予算制約

第7章 多変数の微分と効用最大化

第8章 行列と回帰分析

第9章 確率とリスク

第10章 積分とオークション

第11章 漸化式と経済成長
}