A1102
研究会B
SEMINAR B
研究プロジェクト科目
Research Seminars
2 単位

情報社会の未来を考える
Future of Information Society

開催日程 秋学期 火曜日3時限
担当教員 土屋 大洋(ツチヤ モトヒロ)
関連科目
授業形態 ディスカッション
履修者制限
履修条件

使用言語 日本語
連絡先 taiyo@sfc.keio.ac.jp
授業ホームページ
設置学部・研究科 総合政策・環境情報学部
大学院プロジェクト名

大学院プロジェクトサブメンバー

ゲストスピーカーの人数
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GIGAサティフィケート対象
最終更新日 2020/07/05 19:45:27

研究会概要

目的・内容

 情報通信技術の進化と普及は社会の様々な前提を変化させる。前提の変化が新しい社会構造を創り出し、新しい生き方を可能にし、そして新しい社会現象をもたらしている。

 現代社会に広範な変化を与えている分野の一つが情報通信技術である。この研究会では、新しい情報通信技術の進化と普及、それに伴って起こる社会現象、そして構築されていく情報社会に対して、社会科学的な視点から研究を行う。

 履修者は自分でテーマを設定し、研究会の時間だけでなく、自分の時間を使って研究することが求められる。通常の授業時間中の研究会では、それぞれの研究の途中成果および最終成果を発表するために使う。

 各人のテーマは「情報社会」というキーワードに関係するものであれば、広く設定して構わない。コンテンツやソーシャル・メディアといった上位レイヤーの話だけではなく、海底ケーブルなどの物理的なインフラに関する下位レイヤーの話も歓迎する。さまざまなテーマの研究によって創発される情報社会像を考えたい。学期末には合宿を行い、最終成果物としてのペーパーの提出を求める。卒業前の最終学期に該当する場合には卒業論文を書くこと。

近年の卒業論文の題目の例

「AI技術と軍事兵器」「女性向けアイドル育成ゲームにおけるメディアミックス消費 ―アイドルを媒介とする女性のコミュニケーション―」「バズマーケティング とヒット作品の因果関係 〜年間ヒット作から国内映画マーケティングの未来を考える〜」「日本企業におけるインターナルブランディングの有効性に関する考察」「炎上の実態 -炎上を適切に視るには-」「都市を形成する情報社会 ―スマートシティの情報社会タイプ―」「AIの未来を考える〜テレビドラマ参入の可能性〜」「自動車の自動運転化と社会の変容 〜クルマの在り方と生き残る企業〜」「商社マンの社会学〜商社マンおよび彼らと結婚したい女たち〜」「YouTuberの未来 -蔓延るモラルの欠如にどう対応するか-」「ジャニーズ変革期における関係性」「文字文化論 多言語社会とデジタル社会から文字のこれからを考える」「昭和30年代ブームにおける『アメリカ的なもの』の表象」「『体験』する映画館へ 〜劇場版『KING OF PRISM by PrettyRhythm』を通して映画館と観客を考える〜」「新聞業界の未来を考える ―新聞はネットとの融合を図れるか―」「国内公立美術館・博物館・図書館のオープンデータ化 〜芸術のユーザビリティ向上実現のための文化政策〜」「結婚の未来〜SNSマッチングサイトの可能性〜」「Google Trendsのトレンド分析〜言語・地域・文化がインターネット上での情報収集行動に与える影響と、 「友好的世界症候群」の現状〜」「ネオ歴女の誕生〜女オタクと歴史の邂逅〜」「腐女子の動向」「ソーシャルゲームによって起こされる借金問題の原因について」「マンガの変遷〜スポーツマンガから見て〜」「ポスト・トゥルース時代のインターネット報道における『公共性』と『商業性』」「画像共有サイトピクシブにおける艦これ二次創作の人気の原因」「英国ロックの精神 〜新自由主義への警鐘〜」「アイドル文化形成の変遷にみる「ジャニーズ」という世界」「ゲーミフィケーション−集合的アプローチによる社会問題解決−」「サイエンス・コミュニケーションの在るべきかたち −人々に広く受け入れられるには、どのようなメディアで、どのような形態で実践されるべきか−」「社会問題としての「ネトゲ廃人」」「ネットコミュニティを活性化させる、ユーザ価値観とアーキテクチャのメカニズム」 「炎上はなぜ起こるのか―新スクールカースト制度から生まれる妬み」 「少女マンガの行方」 「日本の児童ポルノ規制にみるインターネット空間上の公共的構造の分析」 「ニコニコ動画発「歌ってみた」の流行分析」 「ソーシャルメディアと人々の行動様式―サービスのアーキテクチャとユーザーの行動について―」 「特許制度とイノベーション〜国際的環境下でイノベーションを促進させる特許制度へ〜」 「オタクの話題分析―「まどか☆マギカ」が大規模広告を打つようになるまで―」 「pixivから考察する情報社会における新しい「経済」の可能性」 「Twitterのサブアカウントから見るコミュニケーションの多重性」 「過去・現在、未来においての集団の意見の信憑性」 「複合化する地域イメージ―白川郷を事例としたタグ化モデルの応用―」 「メディアの公共性と自由をめぐる制度研究―放送における公正原則の正当性を対象に―」 「高度情報社会における市民活動促進モデルの提案―市民活動におけるICT利用を通じて」 「文化・芸術作品に対する人間の好悪の感情と<他者>の関係性の分析―文化・芸術作品、電子メディアを対象として―」 「再魔術化のポリティクス―LOHAS(Lifestyles Of Health And Sustainability)を事例として―」 「サンプリングの正当化に向けて―音楽の創造性を担保するための著作権法案―」 「萌えの心理」 「u-Japanに適合する電力政策の検討〜電力の「自由化」から「解放」への提案〜」 「大学生の携帯電話でのメール機能を用いたコミュニケーション活動の調査」 「個人情報とプライバシーを巡る言説空間について」 「アニメの産業構造解体」 「オープンソース・ソフトウェアユーザーの訴訟侵害リスク回避手段の検討―オープンソースのビジネス化による知的財産権侵害訴訟影響範囲の拡大―」 「スポーツが与える印象と動機となる影響の調査―タッチフットボール普及のための提案―」 「スパイウェア対策の在り方」

We will discuss various aspects of information society.

評価方法

出席、発表、議論への参加、最終ペーパーなどによって総合的に評価する。

Students are requested to make three presentations during a semester. Participation to discussions is also evaluated.

教材・参考文献

公文俊平編『リーディングズ 情報社会』(NTT出版、2003年)、公文俊平『情報社会のいま』(NTT出版、2011年)など。

関連プロジェクト

グローバル社会の理論と政策

課題

来期の研究プロジェクトのテーマ予定

たぶん同じです。

その他・留意事項

学期末の合宿はもう一つの研究会「グローバル社会の理論と政策 」と合同で行います。卒業プロジェクト1を履修する場合は、英語でのプレゼンテーションが求められます。

授業スケジュール

・第1回:イントロダクション

・第2回:文献購読

・第3回:文献購読

・第4回〜第13回:個人研究発表

・研究合宿